Dellは、今年の第4四半期に新しいブレードサーバシステムを発表する。同社ワールドワイド・エンタープライズ・マーケティング担当バイスプレジデントのPaul Gottsegenによると、この新システムは同社の従来型ブレードの3分の2の薄さで、既存の1Uラックマウント式サーバ2台分のスペースに3台収納でき、さらに電源の冗長性や高速なプロセッサなど、通常の1Uサーバにみられる大半の機能も搭載される。
新しいブレードは、主に機能性、搭載密度、価格プレミアムという3つの要素のバランスを高めることを狙って設計されていると、同氏は説明している。ブレードサーバは薄型のシステムで、書物を本棚にしまう要領で、シャーシにスライドさせて装着する。電源や外部へのネットワーク回線などの共有コンポーネントはシャーシ側に搭載されている。
非常に高密度なブレードサーバのなかには、従来型ブレードなら80台分に相当するスペースに何百台も格納できるものもあるが、ただしこうしたシステムが登場したての頃には、ハードディスクの冗長性を欠き、プロセッサもノートPC用のチップしか積めないものが存在した。
一方、Xeonプロセッサをデュアルで搭載するような厚型のブレードでは、結局たいしたスペースの節約にはならず、標準的なラックマウント式サーバに比べて費用も3〜4割増しになると同氏は述べた。
Dellの新しいブレードシステムは、32ビットおよび64ビットのソフトウェアに対応するIntel Xeonプロセッサ(開発コード名「Nocona」)と、高速なDDR 2メモリを搭載する。またハードディスクと電源部分は冗長性を持たせられるようになっている。ただし、これらのコンポーネントは、ブレード本体ではなく、シャーシもしくは独立したストレージ装置に格納されることになりそうだ。
この新しいブレードシステムの価格は、同じ数のプロセッサを搭載する1Uシステムに比べ、最大で25%割安になる(シャーシの格納スペースをフルに使い切った場合)。ブレードシャーシが半分埋まっている場合は、ラックマウント式サーバ1Uと同程度の価格になる。
Dellのブレードシャーシは、ブレードサーバとI/O接続を収容できる大型ラックで、ネットワーク機器のブレードや他の非サーバ製品も収納できる。Hewlett-Packard(HP)やIBMのブレードを使っているユーザーは、Dellのラックに収納できないだろうが、サードパーティのブレードをこのラックに収納することに、かなりのユーザーが興味を示していると同氏は述べた。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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