Microsoftは、9月からタイのコンピュータ初心者向けに、簡易版のWindows XPを販売していく。
この「Windows XP Starter Edition」は、消費者に手の届くコンピュータの提供を目指してタイ政府が進める普及プログラムの一環として販売されるもの。報道によると、同ソフトウェアの価格は1490バーツで、米ドルに換算すると約36ドルになるという。ちなみに、Windows XPは通常数百ドルで売られている。
この新バージョンにはWindows ExplorerとWindows Media Player、そしてWindows XPのフルバージョンに搭載されるその他各種の機能が含まれている。さらに、コンピュータの初心者を助ける新機能もいくつか組み込まれていると、Microsoftは述べている。
同社では、このWindowsの新バージョンに組み込まれる機能について詳しい情報を明らかにしておらず、関係者からもコメントは得られなかった。
Windows XP Starter Editionは、Microsoftがタイ情報通信技術省(ICT)が進める低価格PC提供プログラムに参加するために用意したもので、同社はこれによりWindowsやOfficeの価格を全世界で統一するとの方針を変更せずに済む。
Microsoftは開発途上国において、Linuxなどのオープンソースソフトウェアから競争上のプレッシャーを強く受けるようになっている。これらの国の大半では、統一価格の方針によって、Microsoftのソフトウェアが非常に高価なものになっている。タイのICTが提供するPCは、当初はLinux版しかなかった。これらのPCの購入者がオペレーティングシステムを海賊版のWindowsと入れ替える可能性が高いことなどもあり、Linux PCはWindowsにとって脅威だと見られている。
アジアのいくつかの政府では、ソフトウェアの高価格化や著作権侵害の拡大といった問題を是正すべく、最近になってオープンソースソフトウェアの採用を進めているが、これらの問題については、多くの場合、Microsoft製ソフトウェアの価格の高さが原因だとされている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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