来年の株式公開に備え、イーサネットスイッチメーカーのForce10 Networksが、7500万ドルにおよぶ資金の調達を完了した。
カリフォルニア州ミルピタスを拠点とするForce10が米国時間7日に発表したところによると、同社は今回、第4回目の資金調達を行い、総計で2億9000万ドル近くの資金を調達したという。同社のマーケティング担当バイスプレジデントAndrew Feldmanは、今回が同社にとって最後の民間資金調達になる予定だと述べた。また同社が来年、米証券取引委員会(SEC)に株式公開(IPO)を申請する予定であると付け加えた。
同社は正式には自社の評価額を明らかにしていないが、Force10に近い関係者によると、ベンチャーキャピタリストは同社を4億ドル以上と評価しているという。
昨今の大部分の新興企業と異なり、Force10には実際の顧客がいて、実績もあげている。Lehman Brosの投資アナリストTim Lukeが最近発表した研究レポートによれば、同社はすでに80社もの顧客を獲得しており、そのなかにはGoogleやESPN、NASA、MCI、China Telecom、NTTのような大企業が名を連ねているという。同氏は、Force10の現在の四半期ごとの売上を約1000万ドルと見積もっているが、2005年の第1四半期には同社が売上2000〜2500万ドルを達成し、収支が均衡すると見ている。
1999年に設立されたForce10は、転送速度が毎秒10Gビットにおよぶイーサネットスイッチを最初に販売したメーカーである。当時、Cisco SystemsやExtreme Networks、Foundry Networksのようなスイッチベンダが扱う製品の転送速度は最速で毎秒8Gビットだった。
これらのベンダは、Force10がより高速な転送速度を誇る第ニ、第三世代の製品を市場に投入すると、それに追随した。
転送速度10Gbpsのイーサネットスイッチは、低速のデータストリームを統合するために、ネットワークの心臓部で利用されている。これらのスイッチに対する需要が高いのは企業のデータセンターなどだ。
スイッチ市場は今も成長中だ。価格が下がるにつれ、成長にさらなる拍車がかかるものと思われる。The Yankee Groupによれば、10Gbpsイーサネット標準が承認された2002年の年末には、10Gbpsイーサネット用機器の売上高はわずか4200万ドルだったが、昨年末までにはそれが約9000万ドルまで増加したという。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」