2003年の全世界フラッシュメモリ市場--売上が前年より倍増

CNET News.com Staff2004年06月03日 15時40分

 Gartnerが米国時間2日に発表した調査報告によると、取り外し可能な半導体ストレージ機器の世界での売上が、2003年は前年の倍近くにまで増加したという。フラッシュメモリカードやUSBフラッシュメモリ機器が消費者の間で受け入れられつつあることが、追い風になったという。

 昨年の世界での売上額は42億5000万ドルで、2002年の21億3000万ドルから大幅に上昇している。

 「小売販売価格が下落したことで、消費者がより大容量の製品を購入するようになった。その結果、市場規模が大きく成長した」と、Gartnerの半導体グループのアナリストJoseph Unsworthは調査報告書のなかで述べている。

 Gartnerによれば、USBフラッシュメモリの需要が爆発的に伸びて部品の供給が追いつかず、2003年後半は市場が商品不足に陥ったという。結果として、2003年の始め頃に始まった価格下落のペースは年の中ごろまでに減速し、その後停滞した。USBフラッシュメモリの分野では、2002年には1億3560万ドルだった売上が2003年には6億1310万ドルに増加し、352%もの成長を記録している。

 同市場におけるプレイヤーの順位も予測通りで、トップ3がその座を堅持した。知的所有権の保有やフラッシュカードの幅広い製品ラインナップのおかげで、SanDiskは首位の座を守った。市場シェアは26%だった。次いで、東芝が市場シェア15%で前年に引き続き2位の座についている。ソニーは2002年の14.9%から11.9%へとシェアを落としたものの、家電製品での幅広い対応により3位の座を守っている。Lexar MediaとRenesas Technologyは、それぞれ4位と5位の順位が入れ替わった。

 Unsworthによれば、大容量のデータの保存や転送にどこにでもあるUSBポートを利用できるという手軽なソリューションをユーザーに提供したことで、USBフラッシュメモリが幅広い支持を得ているのだという。「当初はディスクドライブの代替とみられていたフラッシュメモリだが、ソフトウェアやハードウェアの拡張により新しい機能が加えられ、進化を続けている」(Unsworth)

 昨年はこの小さなデータストレージ製品の普及を促進するため、多くのUSBフラッシュメモリメーカーが集まって業界団体を結成している。

 同様に、フラッシュメモリカード市場は2002年の12億ドルから82%伸びて、2003年には36億4000万ドル規模に成長している。SanDiskが29%の市場シェアで首位の座をキープしている。同社は、中でもコンパクトフラッシュとSDカードの2つのフラッシュメモリカード製品で、それぞれ33%と30%の市場シェアを占めている。SanDiskは先週、無線LAN機能を搭載した容量256MBの携帯端末用のSDカードなど、フラッシュメモリカードの新製品をいくつか発表している。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。

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