複数のメーカーが集まり、キーホルダーサイズの持ち運び可能なデータストレージ機器の普及を目的とした業界グループを結成する。
米Lexar Mediaや韓国Samsung Semiconductorなどの数社は12月8日(米国時間)、USB Flash Drive Allianceを結成する予定だ。いわゆる「USBフラッシュメモリ」は、コンピュータとの接続インターフェースにUSB(Universal Serial Bus)を用い、データ格納に半導体ベースのフラッシュメモリを用いた記憶端末。このような端末は、職場と家との間でデジタル文書を持ち運ぶなどの用途に使用されている。
Samsung Semiconductorのフラッシュマーケティング担当ディレクターで、新しいアライアンスの会長に就任したSteffen Hellmoldは、USBフラッシュメモリは人気を獲得しつつあるが、コンシューマーの認知度となると、まだ宣伝が必要だと述べる。「まだ、この製品を知っている人は多いとは言えない」(Hellmold)。同氏によれば、このようなストレージ機器は、電子機器を取り扱う小売店のなかで、独自の売り場を確保するまでには至っていないという。
それでも、市場調査会社の米Semico Researchによると、全世界でのUSBフラッシュメモリの出荷数は、昨年の500万台から今年は3000万台へと大幅に増加し、2007年には2億5000万台に達する見通しだという。
Semicoのアナリスト、Jim Handyは、すでに成功を収めてUSBフラッシュメモリの販売促進に、わざわざアライアンスをつくる必要があるのだろうか、と疑問を呈している。「アライアンスなしでも、売れ行きは好調だ」(Handy)
Handyはまた、USBフラッシュメモリ製品を提供するその他の大手メーカーがこのアライアンスに参加していない点も指摘する。同団体の立ち上げメンバーのなかには、米M-Systems、シンガポールのTrek 2000 International、日本のソニーといった企業の名は見られない。
Samsung SemiconductorとLexar Media以外の、同アライアンスの「スポンサー」メンバーには、台湾のGenesys Logic、米Kingston Technology、米PNY Technologiesなどの企業が名を連ねる。また「アソシエイト」メンバーとして、米Crucial Technology、米Microsoft、米SimpleTech、米Viking InterWorksが参加している。
同アライアンスによると、メモリ容量が2GBのUSBフラッシュメモリ製品の価格は600〜1000ドルで、メモリ容量が256MBのものは100ドル以下で販売されており、128MBだと50ドル以下になるという。
フラッシュメモリのメーカーは、自社製品に各種の機能を追加している。例えば、ソニーは指紋認証機能付きのフラッシュメモリを提供している。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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