BEA Systemsは、同社のJava開発ツール「WebLogic Workshop」関連のオープンソースプロジェクトを発足させ、自社ソフトウェアの普及促進を図る計画だ。
同社は19日(米国時間)、オープンソースの「Beehive Project」の詳細を発表した。Beehiveは、BEAのWorkshopプログラミングツールのコードの一部をベースとしている。既報の通り、この取り組みの目的は、より多くの開発者にBEAサーバソフトウェアと互換性のあるJavaツールを使用してもらうことだ。BEAはまた、同社のコンポーネントモデルに基づいた、「コントロール」と呼ばれるあらかじめ記述されたJavaコンポーネントの開発に拍車をかけたい考えだ。
BEAのエンジニアによってアップデートされるBeehiveコードは、今夏にBSDスタイルのオープンソースライセンスで提供される。同社はまだ、Beehiveオープンソースプロジェクトを運営する団体を決定していない。
BEAのWebLogic WorkshopはJavaプログラミングを簡素化し、ビジネスアプリケーションと統合しやすくするビジュアル開発ツール。このツールは、MicrosoftのVisual Basicで一般的となった視覚的なプログラミングスタイルを模倣できることから、顧客や業界アナリストらから賞賛を浴びている。
BEAにとって、WebLogic Workshopは成功した部類に入る製品だが、しかしIBMが創始したオープンソースプロジェクトEclipseなど他のJavaツールプロジェクトとの間で、開発者の心を掴む競争がますます激しくなっている。Evans Dataによると、Eclipseユーザーの数は昨年急増し、北米でのユーザー数の割合は90%に上っているという。
BEAがオープンソース・コミュニティに提供するソフトウェアは、Javaアプリケーション導入のためのユーティリティセットで、同社ではこれを「アプリケーションフレームワーク」と呼んでいる。たとえば、Beehiveソフトウェアには、複数のステップからなるWebサービスアプリケーションで発生したイベント列の管理ツールや、ポータルアプリケーショの一連のウェブページの外観をデザインするツールなどが含まれている。BEA幹部によると、同社はこれ以外のWebLogicアプリケーションやポータルソフトウェアなどの「ランタイム」ソフトウェアを、オープンソース開発者に公開することはないという。
現在、Beehiveアプリケーションフレームワークは、BEAのWebLogic Workshop開発環境でしか動作しない。つまり、JavaプログラマがBEAのWorkshopでアプリケーションを構築した場合、このアプリケーションはBEAのJavaサーバソフトウェアでしか実行できない。Beehiveソフトウェアをオープンソースにすれば、開発者が任意のJava開発ツールを使えるようになるほか、アプリケーションを他のJavaサーバソフトウェアパッケージに導入できる可能性もある、とBEA幹部は述べている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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