検索エンジン市場で首位を走るGoogleは、期待の高まる新規株式公開(IPO)に向けて準備を進める中、収益力の高いキーワード広告ビジネスを拡大し、売上の成長に火を付ける可能性のある新ツールをまもなくリリースする。同社の計画に詳しい情報筋が明らかにした。
Googleはこの新しい技術で、大口広告主のウェブサイトをチェックし、検索される可能性の高いキーワードの組み合わせを自動的にリストアップできるようになると、この情報筋は述べている。このシステムが成功すれば、検索と広告とのマッチングが増え、売上の増加につながる。
検索エンジン広告を分析すると、この分野に成長の余地がかなり残っていることが分かる。調査会社のComScore Networksによると、現在米国では1日に1億2000万回のインターネット検索が実行されるが、広告とリンクされるのはその中の40〜45%でしかないという。だが一方で、このようなサービスからGoogleが新たなリスクを抱え込む可能性もある。同社は、過去に広告の自動化作業でつまづいた経験がある。
Googleは27億ドルのIPOを今年中に実施すべく現在準備を進めているところだが、このプロジェクトについてはコメントを控えた。しかし、Googleと共同作業を進める企業の幹部らは、このようなサービスの開発が進行中であると述べている。
Did-It.com最高経営責任者(CEO)のKevin Leeは、「そのようなものはもうすぐ登場する。どの検索エンジンも、大口広告主が適切な数の一覧を取得できるようにする最良の方法をエンジンに組み込むべく、最良の方法を模索している」と語った。同社は、広告主と協力してGoogleの製品をリリース前にテストする著名な検索エンジンマーケティング会社だ。
検索エンジン各社は、検索キーワードに対する広告の販売で、わずか数年の間に大成功を収めた。この仕組みでは、あるキーワードを入札にかけ最高値を付けたクライアントに広告を出せる権利を販売する。広告主は、該当するキーワードの検索結果の上部や横に広告を表示できる。
Googleが昨年計上した9億9100万ドルという売上のうち、最大で95%が、同社のウェブサイトやパートナーサイト上で表示される検索広告によるものだった。
一方Jupiter Researchによると、米国の検索エンジン市場の規模は、昨年の16億ドルから2004年には合計21億ドルに達し、2008年までには43億ドルに達するという。
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