かつての秘密主義を覆し、財務データの公開に踏み切ったGoogleだが、競合他社と比べた場合、同社の実力や価値はどの程度のものなのだろうか。
ウェブ検索最大手のGoogleは猛烈な勢いで成長を遂げており、金融アナリストのなかには、同社が収益力の点で、近い将来ライバルにあたる大手企業各社、特にYahooと肩を並べると予測する者もいる。
Googleは、米証券取引委員会(SEC)に提出した新規株式公開(IPO)の申請書類の中で、2003年の売上が前年比176%増の9億6100万ドルで、また純利益は1億500万ドルだったと報告した。調査会社のAmerican Technology Researchによると、2003年の同社の利子、税金、負債償却、ストックオプションの支払いを除く利益率は、Yahooの同時期の利益率の2倍に当たる、64%に達したという。ただしYahooの2003年の数字には、同社の子会社であるOverture Servicesの年間売上は含まれていない。
2004年3月期のGoogleの利益率は、Yahooの48%を上回る59%だった。1999年には、わずか22万ドルの売上に対し600万ドルの損失を計上していたことを考えると、この利益率はまさに快挙といえる。
「初期段階の企業の利益率としては極めて高い数字だ」(American Technology Researchの株式アナリスト、Mark Mahaney)
高く評価されているYahooの株価を起点に考えると、Googleの株式総額は510億ドルという驚くべき金額に達する可能性もある。ただしこの試算は、公開される株式に、同社の2005年度予想利益の60倍にあたる値が付くことを前提にしたものだ。Eコマース大手のeBayの場合と比較すると、Googleの時価総額は、Yahooと比較した場合に比べやや控えめな数字となるが、それでも380億ドルとなる。これはGeneral Motorsの時価総額を上回っており、わずか6年前にガレージのなかでスタートした企業にとっては、上々の評価額といえる。
無論、こうした大まかな計算をそのまま鵜呑みにするのは早計に過ぎる。GoogleがSECに提出した書類では、公開する株式数および価格は設定されていない。これらの詳細が定まるのは、異例の株式オークションが実施された後のことになるが、このオークションでは個人投資家にも同社の株式を落札するチャンスが与えられる。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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