グーグル、収益拡大に向け新ツールをまもなくリリース - (page 2)

Stefanie Olsen (CNET News.com)2004年05月11日 11時04分

 しかし、検索エンジン広告はまだ軌道に乗り始めたばかりで、未解決の法的あるいはビジネス上の問題が山積している。例えば、常に人々の高い関心を集めるキーワードの数は自ずと限られてくる。つまり、広告とマッチする単語や語句の数を今まで以上に増やせなければ、検索エンジン各社の売上は頭打ちになる可能性がある。

 しかし、単語や語句を増やすことにより、また事態を複雑化させる可能性がある。各企業のマーケティング担当者は人気の高い語句に代わる安価な語句を探すに当たり、膨大な量のキーワードリストの管理を強いられる可能性がある。また彼らは、これまで見落とされていた検索文字列の組み合わせの中で、自社の製品やサービスにふさわしいものを常に考え出さなければならなくなるだろう。

大成功のチャンス

 外部要因も、検索エンジン広告市場の成長予測を後退させる可能性がある。ある商標の保有者が、商標登録済みの語句をGoogleが広告主に販売したとして、販売差し止めを求める訴えを起こした。Googleは、このような問題を回避するため、米国ではすでに様々な手段を講じている。しかし、もし裁判所がGoogleをはじめとする検索エンジン各社に対し、商標登録されている語句の使用を禁じる判決を下せば、広告販売に大きな打撃となる。

 その結果、Googleをはじめ検索エンジン各社は、キーワードの在庫を拡大する方法を必死に模索している。このための一つの方法としては、大口の広告主の業務を自動化する技術の使用が考えられる。そのような技術があれば、たとえばマーケッターが広告を検索エンジンに掲載するためのキーワード選びの際に役立つ。

 Googleと、Yahooの子会社Overture Servicesは、すでにブロードマッチングおよびフレーズマッチングツールを提供している。各マーケッターは1つ、あるいは複数のキーワードを購入し、これらのツールを利用して、人々が多種多様な検索を行った場合に、このキーワードがヒットする可能性を高められる。ブロードマッチングでは、例えばあるマーケッターが「running shoes」という言葉を検索した場合に現れる広告を購入したとすると、「shoes for running」というクエリで検索した場合でもその広告は表示される。またフレーズマッチングでは、「purple running shoes」と検索した場合でも同じ広告が表示される。

 大口のマーケッターの大半は、検索エンジンを有効活用するためにこれらのツールを利用している。調査会社のJupiter Researchは、年間広告予算が100万ドルを超えるマーケッターの9割が、GoogleかOvertureの広告マッチングツールを使用しているという。同社の調査結果によると、Overtureを好んで利用している広告主の方がそのようなツールを利用する傾向が強いという。

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