PC上で3D地図を実現--カーナビ、オンラインゲームでの利用も?

藤本京子(CNET Japan編集部)2004年04月14日 21時12分

 日本SGIとジオ技術研究所は14日、3次元GIS(地理情報システム)のソフトウェア開発ツールキットGEO-Elementを共同開発したと発表した。同ツールは、ジオ技術研究所の3次元地図Walk eye Mapを扱うために日本SGIの3次元高速地形表示エンジンSoarerを拡張し、最適化したもの。

実際の3D地図はこのように見える
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 共同開発における2社の役割は、ジオ技術研究所が3D地図作成を担当、その仕様を日本SGIに提供する。SGIはSoarer技術を用いて高速表示に対応した地図フォーマットを提供するとともに、高速表示フォーマットへ変換するコンバータを開発する。GEO-Elementを導入することで、PCを使って3次元GISシステムを導入でき、高速でシームレスな3次元地図表示が可能になるという。また、開発者はオリジナルデータと3次元地図情報を組み合わせたソフトウェアを短期間かつ安価に開発でき、他のモデラーなどで制作した3次元データもインポートして同時に扱える。もちろん、2次元GISとの連携も可能だ。GEO-Elementの販売は5月10日から。

 GEO-Elementの基盤となるSoarerは、SGIが独自に構築した3次元高速地形表示エンジンで、地球全体から数メートル解像度の標高データまでを瞬時にズームイン・ズームアウトすることが可能。メインメモリの消費量が少ないため、一般的なスペックのPCで動作できるという。Soarerの基本技術は、「視点に近いものは詳細に表示し、遠いものは粗く表示する。また、視野に入らないものは描画しないなどの手法で、限られたメモリを有効に利用し、ハードウェアの性能を最大限に生かせるものだ」と、日本SGIブロードバンド・ユビキタスソリューション推進本部 新規事業推進統括担当の大塚寛氏は説明する。

 両社がターゲットとする市場は、都市開発業者や建設会社、不動産会社、地方自治体、警察、消防、また水道、ガス、電気などのインフラ整備会社など、3次元地図データが必要な企業や団体。具体的には、都市災害の際の緊急通報用2次元GISとの連携や、再開発等における都市景観シミュレーション、ビル風の流体解析、カーナビゲーションシステムでのドライブシミュレーターとしての利用方法などが考えられるという。さらに、「オンラインゲームでの利用や3次元空間での広告にも使えるだろう」と大塚氏はいう。

 現時点では、Walk eye Mapで3次元地図が提供できるのは東京23区と全国政令指定都市中心部のみで、その範囲は約380km。2004年度中にエリア拡張を計画しているという。拡張予定地域に入らない地方自治体などへの提供は、費用を含め応相談という。

 GEO-ElementはWindowsおよびLinuxに対応しており、開発ライセンス料は63万円、ランタイムライセンス(開発したソフトウェアを別のハードウェアで動作させる場合)は10万5000円。Walk eye Mapの価格は210万円となっている。地図データは年1回更新されるというが、メンテナンス料金は別となる。

 両社では、販売目標を年間50セットとしている。地図の価格も含めた際の売上は1億5000万程度と見込んでいる。

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