64ビットパソコンの価格低下への貢献が期待されている、939ピンAthlonの出荷日が近づいている。
Advanced Micro Devices(AMD)は、5月末にAthlon-64プロセッサの重要なアップデート版をリリースする可能性が高いと、同社に近い情報筋が明らかにした。ウェブ上では、5月25日発売としているサイトもいくつか見られるものの、AMDでは発売間際になって、大口顧客の希望や見本市などのイベント開始に合わせて発売時期をシフトすることがよくある。
しかし信頼できる情報筋によると、発売日が5月25日となる可能性はかなり高いという。「ソケット939は現在もスケジュール通りだ」とこの人物は述べている。AMDはこれまで、Athlonプロセッサの939ピンバージョンを2004年第2四半期に発売すると、繰り返し発言してきた。先週開催されたCeBIT見本市では、939ピンAthlonのワーキングバージョンが披露され、サンプルがすでに出荷されていることが示唆されていた。
Athlonプロセッサの939ピンバージョンは、将来デスクトップ用の754ピンAthlon 64に代わる製品となるものだ。ピンの数が939に増えたことにより、メモリコントローラを2つに増やして動作速度を向上できるうえ、安価な素材が利用できることから、製造コストの削減が図れると期待されている。AMDのハイエンドチップAthlon FXは940ピンで、すでにメモリコントローラが2つ搭載されている。しかしAthlonの939ピンバージョンでは、Athlon FXよりもマザーボードのコストを大幅に削減できるというメリットがあるとAMDは述べている。
AMDによると、940ピンバージョンでは6層マザーボードが必要だが、939ピンバージョンでは設計や構築がかなり楽な4層マザーボードを利用できるので、PCメーカーは製造コスト削減が図れるという。
939ピンAthlonは、現行のFXチップが受けた初期の批判の1つにも対処している。それは、サーバ市場では通常使用されていないECC(エラー修正コード)メモリの採用にともなう、パフォーマンス低下の問題だ。新パッケージではこの問題が解決されており、AMDは性能改善に自信を持っている模様だ。同社は最近、「Newcastle」という一般向けデスクトップコアのアップデート版でレベル2キャッシュを512KBに半減させたにもかかわらず、2.2GHz版Athlon 64のモデルナンバーを「3400+」から「3500+」に改めている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向け に編集したものです。
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