IBMは、Trigo Technologiesという未上場企業を買収する。Trigoが開発した商品追跡用ソフトウェアを自社の統合ソフトウェアのポートフォリオに追加する。
IBMは9日(米国時間)、Trigoの全株式を買い取ると発表した。IBMはTrigoのデータ同期用ソフトウェアを提供する意向だが、このソフトウェアは統合用ミドルウェアのWebSphere製品のひとつとして、サプライチェーン・オペレーションの合理化に利用されるという。
この買収に関して金額等の条件は明らかにされていない。また買収の完了時期は第2四半期の初頭と見られている。
IBMの話では、業界ごとに異なるバージョンの統合用ソフトウェアを開発しようという同社の取り組みが、この買収で加速することになるという。なかでも、Trigoの既存顧客層--小売業、消費財、製造、流通の各業界向けの取り組みには拍車がかかることになる。Trigoのソフトウェアは、RFIDタグを利用して商業の合理化を狙うIBM独自の取り組みを強化することになると、同社は説明している。
両社の技術を組み合わせることで、各企業のオペレーションに関する透明度が向上するが、これは「製品情報を一目で把握できるようにし、高度に構造化された、矛盾のない方法でこれらの情報を一カ所に保存するようにする」ことから実現すると、IBMのMarie Wieck(業界ソリューションおよびビジネスインテグレーション担当ゼネラルマネジャー)は述べている。
Trigoのウェブサイトにある説明によれば、同社のソフトウェアは、開発や流通のさまざまな段階を通過していく製品のデータを収集し、これを一カ所に集めるよう設計されているという。企業は、製品情報をコントロールする能力が高まることから、オペレーションを効率化し、外部のビジネスパートナーとデータを共有できるようになると同社は述べている。
アナリストらは、データの同期について、データウェアハウス内のさまざまな製品データをバックエンドの企業情報システムに結びつけるものであることから、データ同期がRFIDのような技術の採用にあたって重要だと述べている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向け に編集したものです。
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