サンディエゴ発--Oracleは、今年いくつかの業務用アプリケーションの新バージョンをリリースする予定だが、これらのアプリケーションでは、特定業種向けに特化した機能を追加しており、また現在小売業界で採用を進めている在庫追跡技術もサポートする予定だ。
Oracleは米国時間28日、当地で開催中のAppsWorldカンファレンスで、Oracle E-Business Suiteのアップデート版を発表した。このバージョン11i.10は、Oracleがウェブテクノロジーを導入するために、ほぼ4年前に刷新した企業向けソフトウェアをベースにしたもの。この「業務用パッケージ」製品には、企業の会計処理、人事、製造、販売の各タスクを合理化するよう設計されたプログラムが含まれている。
6月頃にリリース予定のこのアップデート版では、建設、消費材製造、銀行、医療、家電製造や通信といった、特定の業界でのビジネス活動を支援する機能を導入することになっていると、Oracleは説明している。
またOracleは今週、同社のウェアハウス・マネジメント・ソフトウェアの次期リリースで、無線タグ(RFID)テクノロジーのサポートを追加することも発表している。
Oracleのウェアハウスアプリケーションの新バージョンは、この夏にリリースになるとみられているが、同社の話では、このソフトウェアはRFIDシステムが生成するデータの収集や処理に役立つものになるという。
Oracleはこの新バージョンのリリースで、SAP、Sun MicrosystemsやMicrosoftなど、最近RFID戦略を立ち上げた、大手IT企業の仲間入りをすることになる。
Oracleは、このバージョン11i.10で、Open Applications GroupやRosettaNetのような標準化団体が開発した通信プロトコルのサポートを追加し、自社製品と他社のビジネスシステムとの互換性の強化を狙った技術を追加する予定だ。同社はまた、より多くのプロプライエタリなインタフェースをこのソフトウェアに追加することも考えているという。
これらの一連の動きは、Oracleが今週大々的に打ち出している、相互接続性を推進する新しい取組みの一環である。同社は、異種のコンピュータプログラムをリンクするためのもう一つのツールである、Customer Data Hubという新製品を同日発表した。また、アナリストによれば、同社は今年後半にProduct Data Hubという製品をリリースする予定だが、これは商品の開発や製造に関する中心的な情報源の役目を果たすものになるという。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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