Yahooは2日(米国時間)、検索可能なウェブ文書データベースにさらに多くのコンテンツを登録するために、組織的な取り組みを開始した。これは、競合するGoogleからウェブユーザーを勝ち取ろうとしている同社の最新の一手となる。
同社が開始したContent Acquisition Programは、公開データベースに含まれているが、通常検索エンジンではアクセスできない(「invisible Web」もしくは「deep Web」と呼ばれる)何十億もの文書に検索用インデックスをつけるものだ。Yahooはこのプログラムで、米国議会図書館やカリフォルニア大学ロサンゼルス校、National Public Radio(NPR)、ミシガン大学、グーテンベルク計画(電子テキストアーカイブを作成するプロジェクト)などと提携し、自社のインデックスにフレッシュで、検索可能な文書を追加し、ウェブユーザーの検索クエリーに対応する。
「我々の目標は、無料でコンテンツを見つける方法を拡張することだ」とYahooの検索部門バイスプレジデント、Tim Cadogan。同氏は、「問題の1つは、コンテンツプロバイダと検索エンジンの間のやりとりが欠けていることだ。そこで我々は、パブリックドメインや非営利団体と協力して、もっと多くの文書を検索できるようにしようと呼びかけた」と述べている。
これとは別に、Yahooは「Site Match」という名の新しい商用サービスも始めた。このプログラムは検索業界で有料登録と呼ばれているもので、広告主は料金を支払うと、定期的にYahooにウェブページをフィードできるようになり、そのデータベースで素早くインデックス付けされる仕組みとなっている。Yahooは近年買収したInktomiやAltaVista、Fast Webの有料登録プログラムを合わせて、このSite Matchを作った。広告主にとっては、Yahooや、MSNなどYahooの検索パートナーの検索結果に含まれるために有料登録するプログラムが、3つから1つに簡素化されたことになる。
Yahooはわずか数週間前に、検索エンジンをめぐるGoogleとの契約を正式に解消し、独自の技術プラットフォームに切り替えたばかりだ。Yahooは、Googleから検索エンジン首位の座を奪回するため、検索技術会社のInktomiや広告型検索プロバイダのOverture Servicesを、合わせて20億ドル近い金額を投じて買収し、昨年1年間、自前の検索サービスへの切り替え準備を進めてきた。
Yahooにとって、近年Googleに奪われた検索サービスユーザーを奪い返すことには、大きな利害が絡んでいる。金融アナリストの予想によると、検索エンジン広告の今年の売上は、40億ドル近くに達するという。
なお、Site Matchの料金は、1つめのウェブアドレスの登録が年間49ドルで、2つめ以降10アドレスまでは1アドレスに付き同29ドルとなっている。また11アドレスめからの追加料金は1アドレスに付き同10ドル。さらに広告主は、検索結果ページに表示されたウェブアドレスの広告をウェブユーザーがクリックする度に、15〜30セント支払うという仕組みになっている。
この記事は海外CNET Networks発の ニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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