日立製作所は2月4日、2004年度第3四半期(2003年10月〜2003年12月期)の決算を発表した。連結売上高は2兆469億円で、前年同期の1兆9210億円に比べ7%増。営業利益は632億円で、前年同期の128億円に対し391%増の大幅増益となった。純利益は25億円(1株当たり利益は0.76円)。前年同期の純損失22億円(1株当たり損失は0.68円)から黒字化した。
部門別でみた場合、情報通信システム事業の売上高は5145億円(前年同期比26%増)、営業利益は134億円(同640%増)。増収の要因は、ハードウェア部門で米IBMから買収したハードディスク装置事業の売上が加わったことと、第3世代携帯電話向けデータ通信用基地局が堅調に推移した影響という。
電子デバイス部門の売上高は3348億円(同12%減)。三菱電機との合弁会社であるルネサス テクノロジに半導体事業の大半を移管したため売上高が減少した。営業利益は118億円で、前年同期の営業損失60億円から黒字に復活した。
電力・産業システム部門の売上高は4820億円(同3%減)。海外市場向けの売上が伸びたものの、電力設備が低調に推移した影響という。営業利益は30億円(同68%減)。
デジタルメディア・民生機器部門の売上高は3283億円(同7%増)。国内における白物家電の低迷や暖冬による暖房機器の不振はあったが、プラズマテレビや光ストレージ製品、携帯電話機の伸びにより、全体として増収になった。営業利益は、事業構造改革の効果による白物家電の収益改善と、光ストレージ製品の伸びの影響で前年同期比313%増の113億円。
同社は今後の業績見通しについても明らかにした。それによると、2004年3月期(2003年4月〜2004年3月期)は連結売上高8兆3500億円(前年比2%増)、営業利益1700億円(同11%増)、純利益100億円(同64%減)と予測する。
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