Cisco Systemsは米国時間3日、第2四半期の決算を発表したが、ウォールストリートの予想をわずかながらも上回る業績で、IT業界の回復が進んでいることを示すものとなった。ただし、同社CEO(最高経営責任者)のJohn Chambersは、顧客は依然として投資に慎重な構えを見せていると語った。
ネットワーク関連機器最大手の同社は、同四半期の好結果について、ISP関連ビジネスが好調だったことと、ストレージ、セキュリティ、ワイヤレスなどの新製品の売上に勢いがあったことを主な理由に挙げている。
Ciscoの第2四半期(1月24日締め)の利益は、会計上の費用算入前で12億9000万ドル(1株あたり18セント)となり、ウォールストリートのアナリストによる予想を1セント上回った。これに対し、昨年同期の合計利益は9億9100万ドル(1株あたり14セント)だった。また、会計上の費用算入後では7億2400万ドル(1株あたり10セント)の利益となった。
売上高も昨年同期の47億ドルから54億ドルへと上昇し、これも予想を上回った。
CiscoのCEO、John Chambersは電話会議の中で、「ここ何年かで初めて、外部要因が好転した。こうした見方は、第1四半期には少数意見だったが、現在は顧客の大部分が慎重ながらも楽観的になっている」と語った。
Chambersによると、同社では、核となるスイッチとルータ関連のビジネスが引き続き好調だったという。ISPがインターネット全体にトラフィックをシャント(分路)するために利用するGSR 12000ルータ製品の売上は、前四半期から引き続き好調だった。このカテゴリーの売上増は、ルータ関連分野におけるCisco最大のライバルで、やはりルータ関連の売上が伸びたJuniper Networksの黒字計上と一致している。
Ciscoはまた、同社の全売上高の15%を占めるまでになった先端技術グループが上昇気流に乗っていることも公表した。このうち、第1四半期の成績が芳しくなかったストレージ部門は、同四半期比で120%増となる4000万ドルの売上を計上。さらに、セキュリティ関連の売上は2億5000万ドルで、年間合計で10億ドルの売上高を計上すると見られる先端技術グループのトップ製品カテゴリーとなっている。
コンシューマー向け製品とワイヤレス機器の売上も同じく増加した。またIP電話製品の売上は減少したが、第3四半期には回復を見込んでいると同社は語った。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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