米国土安全保障省は28日(米国時間)、技術専門家と一般的な個人ユーザー向けにオンライン攻撃の可能性を電子メールで知らせる警報システムを発表した。
「National Cyber Alert System」と呼ばれるこのシステムは、米国のコンピュータ非常事態対応チーム(U.S. national computer emergency response team:US-CERT)が運営管理にあたるが、多くのセキュリティ会社からも専門知識を提供してもらうと、国土安全保障省のNational Cyber Security Divisionディレクター、Amit Yoranは述べている。
「National Cyber Alert Systemでは、情報源を整理し、国全体の視点を提供することなどに重点が置かれている。このシステムは、公共機関と民間企業の協力関係によって実現する取り組みの1つだ」(Yoran)
National Cyber Alert Systemは、インターネットの脅威と脆弱性に関して、米国政府が国家として組織した初の警報システムで、公共と民間のさまざまな情報源から情報を収集し、警告や広報、対処法などを発表していく。
ブッシュ政権が「安全なサイバースペースに向けた国家戦略」という政策をほぼ1年前に開始して以来、セキュリティコミュニティや連邦政府は、こうした政府と民間企業の協力をスローガンとしてきた。
パソコンユーザーはUS-CERTのウェブサイトから、この新オンライン警報サービスに登録できる。このサイトでは、技術に詳しくない人向けと技術専門家向けに、それぞれ2種類ずつ、計4種類のメーリングリストが提供されている。
専門家向けのメーリングリストは、新たな脆弱性や新パッチ、回避方法などの情報を提供する隔週発行の広報と、最新の脅威に関する技術警報の2つ。一般的なインターネットユーザー向けには、最新脅威に関する非技術的な警報と、家庭や小企業ユーザー向けのアドバイスや対処方法が記されたサイバーセキュリティヒントが提供される。
またこのサイトでは、パソコンユーザーや技術専門家が事件や脆弱性を報告する手段も提供している。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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