Microsoftは、Windows XP Media Center Editionの新バージョンについて、まもなくテストを開始する予定だ。このMedia Centerは、エンターテインメント指向のPC向けにカスタマイズされたオペレーティングシステム(OS)だ。
アナリストによれば、「Symphony」というコード名を持つこのOSが、今年後半から、新しいエンターテインメント指向のPCに搭載されそうだという。Microsoftは先頃、Symphonyの初期バージョンの能力を試すためにベータテスターを募集している。
「初期版のベータテストを開始するところだ」と、同社eHome部門のプロダクトマネージャー、Megan KiddはCNET News.comに語ったが、このOSのリリース時期については明言を避けた。
Jupiter Researchのアナリスト、Michael Gartenbergは、MicrosoftのコンシューマーPCに関する取り組みにおいて、Media Centerは今後ますます中心的な役割を果たすと見ていると述べた。「今後18カ月のうちに、Microsoftのコンシューマー向けOSといえば、Windows Media Centerを指すようになるだろう」(Gartenberg)
Media Centerは、Windows XPのすべての機能を備えていることに加え、リモコンによる操作も可能で、音楽の再生、デジタル写真の鑑賞、TV番組の録画やポーズといったタスクを、リモコンからの操作で行える。
Media Center PCと標準デスクトップコンピュータの価格差は縮まってきており、1000ドル以下のエンターテインメントPCも登場している。この種のマシンには、さまざまな形や大きさのものが投入されており、提供するメーカーの数も増えている。
Symphonyのベータテストは、Microsoftが昨年9月に発表した、以前のバージョンであるWindows XP Media Center 2004のリリースから、あまり時間がたたないうちに開始された。最初のバージョンが登場したのは、2002年後半のことだった。
また、今回のテストは、PCメーカー各社が、それぞれの製品でエンターテインメント機能の増強に躍起になっている時期とも一致している。Gateway、Dell、Hewlett-Packard(HP)などは、家電分野へ参入しており、他のさまざまなデジタル装置をつなげるハブとしてPCを使うことを狙っている。
Microsoftは、Symphonyで、Media Centerユーザーが、コンテンツを家中のあらゆる場所や移動中でも楽しむことを可能にする、新しい一連のハードウェアのサポートを追加すると見られている。
「Media Centerの評判はすばらしいが、ユーザーは家中のどこからでもコンテンツにアクセスしたいと思っている」とKiddは述べた。
Media Centerエクステンダーと呼ばれる一連の製品を使えば、ワイヤレスネットワークを通して、テレビで家の別の場所にあるMedia Center PCのコンテンツにアクセスできるようになる。また、Portable Media Centersとして知られる新しい一連の携帯端末では、ユーザーは音楽、映画や写真を持ち運ぶこともできる。これらの製品は、今年のクリスマス商戦に間に合うと見られている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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