米マイクロソフト、無料ツール提供でLinuxへの攻撃を拡大

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 米Microsoftは今週、UnixやLinuxなどのアプリケーションをWindowsに移行するための一連のツールを無償提供し、これらのオペレーティングシステム(OS)に対する攻撃を拡大する。

 同社は15日(米国時間)、Services for Unix (SFU)の新バージョンをリリースすると見られている。これは、WindowsシステムをUnixやLinuxベースのシステムと連動させるためのツールを集めたものだ。

 Microsoftはこれまで、SFUの利用に対して、クライアントもしくはサーバ1台につき99ドルの利用料を課していた。しかし新しいバージョン3.5は、現在Windows OSを利用している顧客には無料で提供される。

 SFUには、2つの大きなタスクのために設計された、多数のツールがパッケージされている。その1つは、ファイルシステムやディレクトリなどのリソースを共有させて、UnixとWindowsのシステムが連動するようにすること。もう1つは、IT担当者がアプリケーションをUnixからWindowsに移行するのを手助けすることだ。

 「このツールは相互運用性の実現に役立つものだ。我が社の顧客のうち、純粋にUnixもしくは純粋にWindowsという環境に置かれる人々はほとんどいない。・・・またこれは、UnixからWindowsにアプリケーションを移行させたい顧客のためのツールでもある。この製品のユニークな点は、提供するソリューションが包括的なものであるところだ」と、MicrosoftのWindows Server Groupでマーケティングディレクターを務めるDennis Oldroydは述べている。

 米調査会社Directions on Microsoftのアナリスト、Mike Cherryは、SFUを提供するMicrosoftの主な関心はアプリケーションの移行のほうにあると述べている。Unixアプリケーションは、米Sun Microsystemsや米Hewlett-Packard(HP)などが販売している比較的高価な専有ハードウェア上で動作する。企業がコスト削減のため、米Intel製プロセッサ搭載の、コモディティ化したハードウェアに移行しようとするケースはますます増えている。「顧客は、こうした大規模なUnixシステムの運営コストを好んでおらず、それでIntelベースのハードウェアに移行したくなるのだ」(Cherry)

 より低コストな選択肢として考えられるのは、オープンソースのLinuxか、それともWindowsかということになる。LinuxはUnixから派生したものなので、もともと強みがある、と米Jupiter Researchのアナリスト、Michael Gartenbergは言う。「皆がUnixとLinuxを同じものとして考えているので、自然とLinuxに関心が集まる」(Gartenberg)

 SFUは、Windowsへの移行を円滑に行う手段を提供することで、このLinuxの強みに対抗しようとするためのものだ、とGartenbergは述べている。「Microsoftがこのツールを広く普及させたいと考えるのももっともだ。Microsoftはサーバ市場で負けるわけにはいかない」(Gartenberg)

 MicrosoftのOldroydによると、SFUバージョン3.5での変更点には、全体にわたる性能の改善や、複数のプロセスを同時に処理するためにPosixスレッディング技術を利用するアプリケーションのサポートなどがあるという。

 SFUは、主要なUnixシステムのほとんどや、米Red Hatの製品を含むいくつかの主要なLinuxディストリビューションとWindowsシステムの間に相互運用性を有する。「Linuxからの移行を考える人たちもいる。Linuxを使ったシステムで何か試してみたが、その結果に満足できないといった場合にも、SFUを使えば簡単にWindowsに移行できる」(Oldroyd)

この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。

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