コピー防止技術を開発する米Macrovisionは米国時間7日、DVDコピーソフトメーカーの米321 Studiosを提訴したと発表したが、これにより同社は321 Studiosを訴えている映画業界に加勢することとなった。
Macrovisionの主張によれば、321 Studiosの販売するDVD複製用のソフトウェアで、Macrovisionが特許を持つ独自のコピー防止技術をコピーできてしまうという。Macrovisionの技術は、別のコピープロセスを防止するために開発されたものだ。
「この訴訟は、アメリカの経済システムの土台ともいえる、知的資本を保護するために起したものだ」と、Macrovision最高経営責任者(CEO)Bill Krepickは声明のなかで述べている。「皮肉なことに、321 Studiosは自らが高度なメカニズムを使用して自社のソフトを不正にコピーさせないようにしておきながら、一方で映画製作者から知的財産を盗むのに手を貸すような製品を販売している」(Krepick)
321 Studiosに対する映画業界の訴訟は、最も注目されている未解決の知的所有権訴訟の一つだ。
映画会社各社は、DVDをほぼ完全な形でコピーできる321 Studiosのソフトウェアが、デジタル著作権を保護する鍵を外すツールの配布を禁ずる「デジタル・ミレミアム著作権法(Digital Millennium Copyright Act:DMCA)」に抵触すると主張している。321 Studiosの他にも、類似のソフトを製造しているいくつかのメーカーが映画会社から訴えられている。
この訴訟は、最初の弁論が昨年5月に審議されたが、両者ともCompUSAのような量販店で購入できる、同ソフトウェアの販売を禁止すべきか否かに対する判事の判断をまだ待っており、いつ裁定が出てもおかしくない状態にある。
321 Studiosの幹部は、今回の訴訟をまだ確認しておらず、またMacrovisionからも連絡を受けていないと述べている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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