今週ネバダ州ラスベガスで始まるConsumer Electronics Showには、米Microsoft、米Hewlett-Packard(HP)をはじめとするIT大手各社が参加し、コンシューマ向けにさまざまな新製品を発表しそうだ。
CESは、ハイテク機器メーカーにとって最大のトレードショウだが、かつては主にオーディオ関連部品や時計付きラジオなどを披露する場だった。だが、近年はビジネス向けの技術を開発する企業の参加が特に目立ってきている。
米国時間の1月8日から10日まで開催される今年の同ショウも例外ではなく、Linuxのディストリビューターからチップ設計メーカーまで、さまざまな企業が拡大を続けるコンシューマー向けの電子機器ビジネスを獲得しようと、しのぎを削り合うことになりそうだ。
CESの口火を切るのはMicrosoftで、同社はまず開催前日の7日に会長のBill Gatesが講演を行い、昨年のComdexトレードショウで明らかにした「シームレスコンピューティング」について詳しく私見を述べる。
この戦略の重要な要素には、GatesがComdexで発表しながら、Microsoftがまだ市場に投入できていない技術がいくつか含まれている。その1つが、Smart Personal Object Technology(SPOT)で、この技術をベースにした腕時計は、Microsoftの運営するMSNの一部として提供されるワイヤレスサービス経由で送られてきた天気予報、スポーツの試合結果、電子メールやその他のデータなどを表示する。
Microsoftのコンシューマー戦略グループでプロダクトマネジャーを務めるAaron Woodmanによると、SPOTで利用するネットワーク側の準備は整っているという。同サービスにアクセスできる腕時計は1月発売の予定で、FossilなどのメーカーがCESの開催時期に合わせて製品を発売しそうだ。
さらに、今年のCESではMicrosoftが設計した携帯型オーディオ/ビデオプレーヤーのPortable Media Center(これまでMedia2Goと呼ばれていたもの)も再登場する可能性が高い。この設計をベースにした機器は、2004年後半に発売されると見られている。
Gatesはまた、自動車に搭載するWindowsオペレーティングシステムの普及に向けたMicrosoftの最新の取り組みについても詳細を明らかにする見込みだ。同社は、カーナビや音楽プレーヤーなど自動車用の各種機器を動かすWindows CEの専用バージョンを開発している。
Gatesはさらに、同社のオンラインサービスのブロードバンド版で、マルチメディアコンテンツの配信や電子メールやカレンダーへリモートからアクセスできるなどのサービスに重点を置くMSN Premiumについても発表を行う。
一方、HPの最高経営責任者(CEO)、Carly Fiorinaは8日に講演し、ハイエンド向けのテレビの販売や音楽ダウンロードサービスの運営などを含む、自社の新たなコンシューマー向け製品・サービスについて詳細を明らかにする予定だ。さらに、同社の計算機事業部でも大きなニュースを発表すると約束している。
8日には、米Intel社長のPaul Otelliniも講演を行う予定で、同氏はIntelの進める大画面テレビ用のチップ開発計画を説明すると見られている。またDell創業者のMichael Dellも、先頃発売したLCDテレビやポータブルミュージックプレーヤーなどの各種コンシューマー製品を大々的に宣伝する予定だ。
DellのMark Oldani(米国コンシューマーマーケティング担当ディレクター)によると、同社は行き当たりばったりで電子機器市場に参入しているのではないという。「幅広い製品を取り扱う計画はない」(Oldani)
東芝は、500円硬貨大で最大4Gバイトのデータを収めることができ、MP3プレーヤーやセットトップボックスなどの各種デバイスに利用可能な、新しい超小型ハードディスクを発表する。
さらに、多数の企業が「パーソナルメディアセンター」などさまざまな愛称を持つハードディスクを搭載したリビングルーム向けの電子機器を展示するほか、CESでは以下のような出品も予定されている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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