米Microsoftは今週、同社のSmart Personal Objects Technology技術をベースとした機器のデモを行なう。インターネット対応腕時計を実用化する同社の計画が本格化する見込みだ。
Microsoftと、時計メーカーのシチズン時計やFossil、フィンランドのSunntoは、4日(米国時間)に新製品を発表すると見られている。価格やサービスプロバイダーなどの詳細が明らかにされる見込みだ。Microsoftに近い筋によると、同社は今秋にインターネット対応腕時計の発売を開始するという。
Smart Personal Objects Technology(SPOT)製品は、冷蔵庫やポータブルステレオといった家電および個人用機器で、FMラジオネットワークを通じて送信されてきたインターネットの情報を受信・表示できるというもの。
ポータブルSPOT製品には、場所の変化に自動適応するなどの機能がある。Microsoft Research上級副社長Rich Rashidは、彼のSPOT腕時計の試作品が、飛行機搭乗前にはシアトルの天気を表示し、飛行機から降りるとその新たな場所の天気を表示する様子を、一般聴衆の前で説明した。この機能を生かせるものとして、自動車もSPOT搭載候補として検討されつつある、と同社に近い筋は述べている。
SPOT製品では、Microsoftのオペレーティングシステム(OS)と、同社がSCA Data Systemsと開発したDirectBand無線技術が稼動する。SPOT製品のチップセットはNational Semiconductorが提供している。このチップセットには、ARM設計のプロセッサーとラジオ受信器とメモリが搭載されている。
Microsoft会長Bill Gatesは今年1月、ラスベガスで開催されたConsumer Electronics Showで、SPOT計画の概略を発表している。SPOTは、昨年11月のComdexコンピュータ見本市で初めて発表された。
Microsoftは、Clear Channel Communications、Entercom Communications、Greater Media、Rogers Communicationsと共同で、SPOTネットワーク構築に取り組んでいる。Microsoftによると、まず50州に分散する大都市100カ所が、このネットワークでカバーされるという。
「腕時計はセブンイレブンの店頭でキャンディの隣に並び、サービス込みで20ドルで買えるようになる」とNational Semiconductorの最高経営責任者(CEO)Brian Hallaは1月に述べている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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