米Microsoftは27日(米国時間)、「MSN Premium」と呼ぶインターネットサービスの新しいバージョンを発表した。これは、現在増加中のブロードバンドユーザーへのアピールをねらったもので、デジタル写真加工機能や、HotMailとOutlook(電子メール用ソフトウェア)とをさらにスムーズに連携させる機能、そして強化されたスパムブロックやセキュリティ機能など、さまざまな新機能を提供する。しかし、こうした変更を加えたにもかかわらず、MSN Premiumの外見は前のバージョンをほぼそのまま受け継いでおり、相変わらず同社のウェブブラウザInternet Explorerをベースにしたものだ。
MSN Premiumの公式リリースはこの冬以降と見られており、来週から始まるベータテストの終了後となるようだ。
今回の発表は、主要なライバルの米America Onlineが「AOL9.0 Optimized」と呼ばれるアップグレード製品をリリースした直後の出来事。AOLの新しいバージョンはストリーミングビデオやミュージッククリップのようなマルチメディアコンテンツに重点を置いたもので、高速回線でインターネットにアクセスしているより多くのユーザーにアピールしようとしている。
MSN Premiumは、インターネットアクセスビジネスで大きな変化が生じている、まさにその最中に登場となる。昨年一年で、AOLやMSNといったダイアルアップのインターネットアクセスを提供しているプロバイダは、自社の加入者ベースが崩れ落ちていくのを目の当たりにした。ダイアルアップの加入者は、ケーブルTVやDSLサービスのような、もっと高速のアクセスサービス、そして低価格のディスカウント業者へと乗り換えている。AOLとMSNはまた、数百万人いるとされる無料あるいはキャンペーン時の加入者を四半期ごとの加入者集計から除外したが、これが予想以上の加入者数減少につながった。
MSNは今年4月に、主にスペシャルキャンペーンのユーザーを全体数から除外したことにで、30万人加入者が減少したと発表。また7月には、AOLがダイアルアップの加入者が84万6000人も減少したと報告している。
MSNのグループプロダクトマネージャmLisa Gurryは、AOLの中心がインターネット初心者であるのに対して、MSN Premiumはたくさんのソフトウェアサービスが統合された1つの製品を求めているベテランのWebユーザー向けとなると語っている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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