米Microsoftは17日(米国時間)、次期BizTalk 2004統合ソフトウェアの価格を据え置くことを発表した。新規顧客にアピールするのが狙いのようだ。
BizTalk 2004は、異なるアプリケーション間でのデータ移送を行うサーバソフトウェアで、米Tibco、米SeeBeyond、米IBM、米BEA Systemsなどの大手統合ソフトメーカーの製品と競合する。BizTalk 2004は来年はじめに出荷になると見られている。
BizTalkはWindowsベースのアプリケーション--既存のものも、今後Microsoftの企業向け製品を使って構築されるものも含めて--と、既存の企業システムとを結ぶリンクとなる製品であり、Microsoftにとっては重要な意味を持つ。
BizTalk Serverの価格は、通常50万ドル以上もする競合製品に比べて、非常に強気な価格設定のため、統合ソフトウェア市場では「略奪者」的存在だと米Gartnerのアナリスト、David McCoyは言う。
Microsoftによると、BizTalk 2004のEnterpriseエディションは、接続数無制限では1プロセッサあたり2万5000ドル、接続数6以下では1プロセッサあたり7000ドルだという。パートナーエディションでは最大接続数4で1プロセッサあたり1000ドル、デベロッパーエディションは750ドルだ。
Microsoftでは、BizTalk 2004は既存のBizTalk 2000よりも頑強で、要求の厳しい複雑なアプリケーションでの利用に耐え得るものになっていると話している。
BizTalk 2004は、Microsoftのさまざまなサーバアプリケーション同士を密接に連携させる長期戦略「Jupiter」にとっても、重要な足掛かりとなるものだ。JupiterバンドルにはBizTalkのほかContent Management ServerやCommerce Serverが含まれ、BizTalkはその「統合基盤」になっているという。
Jupiterバンドルは当初2004年末の発売予定だった。だがMicrosoft幹部は6月に、発売が2005年に延期されると述べている。
BizTalk 2004はOffice 2003との連携もより緊密なものとなり、またフォーム生成ソフトウェアのInfoPathとともに出荷される。
BizTalk 2004には、いわゆるビジネス・アクティビティ・モニタリング(BAM)ツールが含まれる予定だ。BAMとは、ExcelなどのOfficeアプリケーションのパフォーマンス情報をフィードすることにより、ある特定のビジネスプロセスの進捗状況を監視できるようにするツールである。
またBizTalkには、提案中のWebサービス標準、Business Process Execution Language(BPEL)もサポートされるという。BPELでは、あらかじめ定義されたワークフロー内でデータを配送するのに拡張マークアップ言語(XML)を用いる。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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