ネットワークハードウェアメーカー10数社が、新ネットワーク標準iSCSIの推進のため、自社のiSCSI製品が米MicrosoftのWindows上で動作することを証明した。
Microsoftは19日(米国時間)にこのニュースを発表し、対応ハードウェアメーカーの名前も明らかにする予定が、このなかには、米Intelや米Cisco Systems、米Network Applianceなどが含まれている。
iSCSIは、インターネットプロトコル(IP)ベースのデータ伝送標準だ。今年標準として承認されたiSCSIは、コンピュータが一般的なイーサネットネットワーク経由で保存されたデータを共有・管理しやすくするもので、コンピュータやストレージを接続する際の規格として、Fibre Channelインターフェースを使用する特殊なネットワークと競合している。
市場調査会社米The Yankee Groupのアナリスト、Jamie Gruenerは、iSCSIの普及は期待されていたほど進んでいないという。米Hewlett-Packard(HP)や米IBM、米EMCなどの大手ストレージシステムメーカーが、iSCSI技術を積極的に採用していないことがその一因ではないか、とGruenerは指摘している。今回、Microsoftが発表するハードウェア企業のリストの中に、こうした大手ストレージ企業の名は1つも含まれていない。
メーカーはiSCSIの普及を促進することにより、iSCSI機器の売上を、Fibre Channel機器の売上に近づけるようになるだろう、とGruenerはいう。
加えて、iCSCIはまだかなり新しい技術だ、とGruenerは述べている。「iSCSIはまだ実験段階にある」(Gruener)
Microsoftは今年6月にWindowsをiSCSI対応にすると発表して以来、iSCSIインターフェースをサポートするようになった。Windows XP、Windows 2000、Windows Server 2003の顧客は、「Microsoft iSCSI Software Initiator」というツールを無料でダウンロードできる。
Microsoftの新Storage Server 2003オペレーティングシステム(OS)を使用しているストレージ機器メーカーには、iSCSIサポートを含めるという選択肢もある、とMicrosoftは述べている。
またMicrosoftは、製品--iSCSIインターフェースを使用するストレージディスクアレーや、iSCSIコマンドを別のインターフェースに変換するためのハードウェア「ブリッジ」など--がWindows互換であることを確認する、テストプログラムも開始している。MicrosoftのiSCSI認定テストには、先のメーカー以外に、米Adaptecや米Advanced Digital Information Corporation(ADIC)、米Crossroads、米McDataなどが合格している。
Microsoftは企業のIT予算におけるシェアをさらに伸ばそうとしているため、同社がiSCSIをサポートしていることにも納得がいく、とGruenerは話している。「iSCSIは、(事業ワークグループや部署だけでなく、)データセンターでも採用される技術なのだ」(Gruener)
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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