米IBMは10日(米国時間)、同社で2つめとなるItaniumサーバを発表する。これは米Intelのハイエンドプロセッサを16基も搭載できる強力マシンだ。
新しい「x455」サーバは、IBMのItanium市場参入となった4way-Itaniumサーバ、「x450」と同系列にあたる。予想通り、x455システムではItanium 2プロセッサを4基搭載した厚さ7インチのモジュールを、最大4つまで積み上げられるという。
IBMによると、x455は12月7日に一般発売される予定で、価格は2万1999ドルからとなっている。米MicrosoftのWindowsか、米Red Hatもしくは独SuSE LinuxのLinuxが付属されるという。
IBMはx455で、Intelのハイエンドコンピュータ向け64ビットシリーズである、Itaniumプロセッサファミリを大々的にサポートしたことになる。Itanium上では、Intelの人気プロセッサ、XeonやPentium用に設計されたソフトウェアはうまく稼動しないこともあり、Itaniumはまだ広く普及していない。しかし米Hewlett-Packard(HP)を筆頭とするItanium推進派では、この状況が変わりつつあると考えている。
しかしIBMは、Itaniumに対して複雑な心境のようだ。たとえばIBMは、同社初のItaniumサーバを発売したその同じ日に、同社製のPowerプロセッサ搭載サーバのほうが処理速度で上回ると主張していた。
「IBMは、Intelと同じ世界で生き延びていかねばならない以上、Itaniumベースのサーバを提供するのが政治的に得策だと考えた。IBMにとって、Itaniumを提供するには、これが最も抵抗の少ないやり方だ」と米Illuminataのアナリスト、Gordon Haffは述べている。しかし同社の方向性ははっきりしている。「IBMは、どちらかといえば、ますます強くPowerプロセッサを打ち出していこうとしている」(Haff)
x455の頭脳に相当するのがItaniumプロセッサだとすると、脊髄にあたるのはIBMが開発したチップセット、Enterprise X Architecture(EXA)だ。EXA(コード名Summit)は当初、IBMの16プロセッサシステム「x440」で、IntelのXeonプロセッサをサポートするために開発されたものだ。
またIBMは、Xeonを32基搭載した「x445」システムを、x440の後継機種として発売することも計画している。しかしx445システムに関する同社のスケジュールは遅れている。同社は当初、これらのシステムを今年中に発売するとしていたが、現在では2004年第1四半期の発売予定と述べている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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