米マイクロソフトの反トラスト訴訟を熟考する米控訴裁

ワシントン発--連邦控訴裁判所は4日(米国時間)、長期にわたって継続中の米Microsoftの反トラスト訴訟を終了させるよう求めた予審判事の命令を破棄し、より厳しい改善策を命じるべきか否かの検討を行った。

 3時間以上に及ぶ審問の中で、6人の判事はMicrosoftに厳しい質問を浴びせたもの。だが、下級裁判所の判断は、今後懸念される同社の反競争的行為から消費者を十分に保護するものとはいえないという主張には懐疑的な様子だった。

 David Tatel判事は、Microsoftとの反トラスト訴訟を和解に持ち込むとのBush政権の決定に言及し、「司法省にも何らかの敬意を払うべきではないだろうか?」と述べた。

 この判事たちは、互いに関連する2件の訴訟について検討している。マサチューセッツ州の検事総長は、各州検事総長の起した訴訟について、米国地裁判事のColleen Kollar-Kotellyが2002年11月の最終判断のなかで十分に踏み込んでいないと主張している。また、Microsoftの競合各社が参加する2つの業界団体が、Kollar-Kotellyの承認した米司法省とMicrosoftの別の和解案の破棄を要求している。

 この和解案を覆すためにMicrosoftの競合陣営が雇った前判事のRobert Borkは、これは漠然として「不明瞭」だとし、苦情の収集と、今後の違反行為疑惑を公表するために専門家を起用するべきだと主張している。

 David Sentelle判事は、Microsoftが既に従ってい和解命令について、ほかの同種の文書より不明瞭ということはないと示唆した。

 「『禁煙』と書かれているのを不明瞭だと感じる人だっている」(Sentelle判事)

 数え方にもよるが、特別区巡回控訴裁判所がMicrosoftの反トラスト問題を扱ったのはこれで3度目か4度目になる。これまでの判断は同社に有利なもので、同裁判所はMicrosoftに対する分割命令を破棄するとともに、Microsoftを厳しく非難していた米国地裁判事のThomas Penfield Jacksonを、同裁判の審理から解任している。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。

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