米Microsoftは今後数週間中に、同社がオペレーティングシステム(OS)市場での独占的地位を濫用したという欧州連合(EU)の訴えに対し、自社の主張をまとめた文書を提出する予定だ。この件に詳しい情報筋が明かした。
情報筋によると、Microsoftが欧州委員会に対して口頭で証言を行なう聴聞会は、11月に仮設定されているという。これにより、4年半にわたる欧州委員会の調査が間もなく最終決定に達するものと見られている。
EUの執行機関である欧州委員会は8月に、Microsoftに対し、競合するサーバメーカーにより多くの技術情報を提供させ、また同社のメディアプレーヤーとWindows OSの結びつきを緩めさせていく方針を述べた。しかし同委員会は、新たな規制を実行に移す前に、同社に意見を述べさせる最後のチャンスを与えると語っている。
欧州委員会は、異議通知書というもののなかで、Microsoftは今なお独占的支配力の濫用を続けていると述べている。欧州委員会は、Windows Media Playerについて、Windowsとの同梱をやめるか、もしくは競合メーカーのメディアプレイヤーもWindowsに同梱させるかの選択を迫る考えを示した。同委員会はまた、ローエンド向けサーバーソフトを供給する競合企業の求めに応じて、Windowsパソコンやサーバとの完全なインターオペラビリティ確保に必要となる詳細な技術情報を公開するよう、Microsoftに求めていくとも述べた。
「欧州委員会は8月に、我が社に改訂された異議通知書を送付してきた。現在我が社は対応を準備している。我が社がこれに対応するまで、この件についてあまりコメントすることはない」とMicrosoftの広報担当Mark Murrayは29日(米国時間)に述べた。
Microsoftは、この問題を「(同社が)革新を続けられるような建設的な形で」解決したいと話していた。いっぽう、同社幹部は最近、自社はできる限り和解を求めているが、必要ならば訴訟を起こす準備がある、と述べている。
EUの調査以外にも、Microsoftは米Sun Microsystemsから単独の反トラスト法違反訴訟を起こされている。またマサチューセッツ州は、米司法省が起こしたMicrosoft反トラスト法違反訴訟の和解内容を不服とし、同社に対してより厳しい刑罰を求めて控訴している。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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