米Apple Computerは8日(米国時間)、Mac OS Xオペレーティングシステム(OS)のバージョン10.3(コード名Panther)を今月中にリリースすると発表した。
同社は10月24日夜に、Pantherを発売すると述べた。Appleは今年6月の最初の発表で、Pantherを年末までに129ドルで発売すると述べていた。Macintoshの熱狂的ファンのサイトでは先週、AppleがPantherの開発を完了したという情報が流れていた。
Pantherの特徴の1つとして、Appleのファイル管理ツール「Finder」の見た目が新しくなり、またMac OS Xバージョン10.2(Jaguar)のものよりも6倍高速になると言われている。他にも、混み合ったデスクトップ上から特定のウィンドウを見つけやすくする「Expose」や、あるフォルダ内のファイルをAppleのオンラインストレージサービスと自動的に同期させる機能などが、新たに追加される。
「Pantherは、他のオペレーティングシステムが比較の対象とする、新たな基準となるだろう」とAppleの最高経営者(CEO)Steve Jobsは声明を出している。「我々は150を超える新機能により、他のOSでは今後数年先まで見られないような技術革新を、いま提供している」(Jobs)
Pantherで新たに加わった最も特徴的な部分は、Microsoft Exchangeサーバからデータを取得するための、Appleのメールおよびアドレス帳プログラムに内蔵された機能だ。Appleはこの機能が追加されることを、以前は認めていなかった。両プログラムともに、MicrosoftがOutlook Web Accessプログラムで使用しているプロトコルの一部が採用されている。
またAppleは、SafariプログラムをPantherのデフォルトのウェブブラウザとした。これはMicrosoftが6月に、Mac版Internet Explorerの新バージョンの開発を行なわないとの決定を下したことを受けたものだ。
Pantherでは、目に見えない部分でも改善が図られており、Mac OS Xの根幹をなすUNIX部分が補強され、またWindowsが大勢を占める企業内ネットワークのなかで、Macがよりよくフィットするようになっている。Pantherには、電話会議やテレビ会議に対応したAppleのインスタントメッセージプログラム、iChat AVの最終バージョンも同梱される。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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