日立製作所(日立)は9月1日、指の静脈パターンから個人を認証する指静脈認証装置について、新たな技術を開発したと発表した。認証装置の容積を従来の最小3分の1に小型化し、認証速度、精度を10倍に向上できるという。
指静脈認証は指に赤外線を照射し、透過光から静脈位置を撮影するバイオメトリクス(生体識別)。外からは見えない生体内部の特徴を利用するため、指紋、虹彩、声、顔といった他のバイオメトリクスに比べ、偽造に強いとする。
今回開発した技術では、指の太さなどの個人的特徴に合わせ、根元や指先といった部位ごとに照射する赤外線量を調節する。血管の位置が局所的に変動しても安定した静脈パターンを抽出し、画像処理する。同時に指の置き方によって生じる位置ずれ、指の傾き、拡大率の変化などを認識し、補正する技術も開発した。
日立は今後同技術を、重要施設、オフィス、マンションなどの入退管理、機密データへのアクセス管理、パソコン端末上の本人確認といった分野に適用していく予定という。
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