米IBMは26日(米国時間)、ミッドレンジのデータストレージサーバFastT600の新バージョンと、これに対応して大容量化、高速化、レプリケーション機能などを強化するオプション群を発表した。同製品は、9月12日に出荷される予定だ。
自動車業界の業界用語を借りて、IBMはこの選択型のアップグレードを「turbo option」と呼び、また顧客の成長に応じた拡張技術は、同時に予期しないパフォーマンスの増加にも対応できると説明した。
「IBMは、ミッドレンジ製品ユーザーからの、強力な製品に対する強い需要があることを知っている」と、IBM Systems Groupでストーレジマーケティングのバイスプレジデントを務めるRoland Haganは声明のなかで語った。「顧客に対して、迅速かつコスト効果の高いストレージソリューションと、データ管理に必要なアップグレードオプションの提供を続けていく」
調査会社IDCによれば、2003年第1四半期のディスクストレージ業界市場全体の規模は、昨年同期比で1%減の48億ドルだという。
ところがIBMの説明によれば、同社の提供するFastTのストレージサーバ製品ラインは、エントリーモデルの200からハイエンドの900までを含め、IBMのなかで最も急速に成長しているストレージ製品だという。
FastT600は、サーバへの直結のほか、SAN(Storage Area Network)を構成するストレージの一部としても使用することができる。SANとは、主に大企業で利用される、ストレージとサーバを結んでシステム化する手法を指す。
現行のFastT600では、最大で42台のディスクドライブが扱えるが、データのスナップショットをとるIBMのFlashCopy技術はサポートしていない。間もなく登場のFastT600では、最大56台のディスクドライブを扱えるほか、FlashCopyのためのツールも同梱している。
またアップグレードオプションにより、ユーザーは最大112台、容量でいえば16.4テラバイトまで拡張が可能となる。このアップグレードには、レプリケーション(複製)ツールのVolumeCopyが含まれている。
「間もなく登場するFastT600では、最大で秒間4万5000のキャッシュI/Oが行える。またアップグレードオプションの併用で、その上限を7万5000まで引き上げることができる」とIBMは説明する。
IBMによれば、このturbo optionは2万6570ドルの価格を予定しているという。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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