米BEA Systemsは4日(米国時間)、アプリケーションサーバ市場の首位奪回を狙った新たな計画を始動させる。
BEAはサンフランシスコでの記者会見で、WebLogic Platformサーバソフトウェアの新バージョンを正式発表し、ビジネスアプリケーションと連携させる予定だと述べた。同社は、ウェブでのトランザクションを管理するのに使われるJavaベースのソフトウェア市場で、米IBMに次いで現在第2位にある。
BEAは、非常に競争の激しい分野で優位に立つことを狙っており、今回発表予定の計画は、統合ソフトウェアおよび開発ツール市場における、BEAの新戦略の重要な要素となっている。
BEAのWebLogic Platformバージョン8.1は、一見したところマイナーアップグレードにみえるかもしれない。だが、同社最高経営責任者(CEO)Alfred Chuangはこの新バージョンを、2年以上の時間と数百万ドルをかけた、ソフトウェア工学の集大成だと述べた。
WebLogic Platformは、企業がカスタムアプリケーションを構築するためのJavaベースのサーバアプリケーションスイートで、Java 2 Enterprise Edition(J2EE)標準に準拠している。新バージョンには企業ポータルソフトウェア、専門的な統合ソフトウェア、データアクセスツールのほか、BEAがJavaプログラミングを大幅に簡単化すると期待している、開発ツールセットが含まれている。
米Gartner Dataquestが5月に発表した調査結果によると、BEAは以前Javaサーバ市場で支配的存在だったが、IBMに首位を奪われてしまった。同社はさらに、IBMや米Oracle、米Sun Microsystems、それにJBoss Groupなどのオープンソースプロジェクトに、顧客基盤を脅かされている。
同社はいま返り咲きを図ろうとしており、その鍵を握るのは、異なるメーカーのビジネスシステムを連動させるより良いソフトウェアと、使いやすいJava開発ツールだと考えている。
しかし、BEAは競合する大手企業との競争に直面している。また同社には、技術に精通したハイレベルのユーザから、より一般的な企業の開発者へと顧客基盤を広げるという課題もある。
米Forrester ResearchのアナリストTed Schadlerは、BEAのJavaベース開発ツールWebLogic Workshopについて、「BEAの成功は、企業顧客の間により深く浸透できるかどうかにかかっている。そして、それは結局のところ、Workshopの利点をどれだけ売り込めるかということになる」と述べている。「問題は、ソフトウェアインフラを購入するのが開発者ではないということだ。つまり、これからこの製品を購入するのは、BEAが従来ターゲットとしてきた相手ではないのだ」(Schadler)
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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