米サンがLinuxディストリビューターの独SuSEと提携

 米Sun Microsystemsは米国時間7月31日、SuSE版Linuxオペレーティングシステムを自社サーバに搭載する提携に署名した。これは自社版以外のLinux提供を進める同社で2つめの提携。

 Sunのシステムソフトウェア製品マーケティング担当バイスプレジデント、Ann Wetterstenによると、今回の提携により、IntelもしくはAMDのx86プロセッサを搭載したSunサーバを購入する顧客は、今秋からSuSE Linux Enterprise Server 8も選択できるようになるという。Sunでは既に自社製x86サーバにRed Hat Enterprise Linuxを搭載して販売している。LinuxソフトウェアメーカーのRed HatはSuSEにとって最大のライバル。

 SolarisバージョンのUNIXを数年来販売してきたSunは、市場の現実の前に屈服する形となり、2002年にLinuxのサポートを発表した。同社初の製品はソフトウェアベンダー各社のサポートが欠如したSun独自のLinuxを採用していた。だが、その後Sunは、他社が開発する人気の高いバージョンへと移行を進めてきている。

 SuSEは今回の提携の一環として、Javaで書かれたプログラムをあらゆる種類のコンピュータ上で動作させるSunのJVMソースコードのライセンスを受ける。SuSEは既にJavaソフトウェアを利用しているが、今回の新しいライセンスは同社が自社のSLES製品スイートすべてでJavaを提供するのに役立つ。これらの製品はIBMの4つのサーバシリーズすべてと、IntelのItaniumやXeonプロセッサ、そしてAMDのOpteronプロセッサをベースにしたマシンに対応している。

 SuSEの最高技術責任者(CTO)、Juergen Geckは、「自社のハードウェアアーキテクチャに採用できるJavaプラットフォームと、ニーズに合わせて最適化する柔軟性を用意することは、我々にとって非常に重要なことだ」と語った。

 しかし、SuSEの開発担当バイスプレジデントであるMarkus Rexは、SunバージョンのJavaだけでは十分ではないという。同社ではIBMや、オープンソースであるBlackdownグループのJavaも販売している。Rexによると、ソフトウェアベンダー各社は各種バージョンを取りそろえること強く要求しているという。

 本業はサーバの販売だが、Sunは一段と人気の高まりつつあるデスクトップコンピュータ向けLinuxでも利益を得たいと考えている。Wetterstenは、同社は9月に開催されるSunNetworkカンファレンスでMad HatterデスクトップLinuxに関する新たな情報を明らかにすると語った。

 「我々はMicrosoftのWindowsにとって代わる魅力的な製品を望んでおり、SuSEのような会社がオペレーティングシステムを提供してくれるだろう」(Wettersten)

この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。

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