米Sun Microsystemsは29日(米国時間)、Solaris OSのアップデート版をリリースしたが、今回始めてオープンソースのグラフィカルインターフェースGnomeが使えるようになった。
今回のアップデート版では、ユーザーは長年Solarisの標準ソフトウェアの一部として組み込まれていたインターフェースCommon Desktop Environment (CDE).の代わりに、Gnomeを選ぶこともできる。
オープンソースのGnomeプロジェクトは、CDEに代替するインターフェースを開発するために設立された。CDEは、ボタンやメニューのウィンドウなどの画像を作成する際に、プロプリエタリな制限のかかった技術に頼っている。CDE技術の管理団体Open Groupも、現在オープンソースの原理を導入し始めているが、SunはGnomeへの移行に踏み切った。
GnomeはLinux用に開発されたものだが、Sunをはじめとする各社は2000年から、この技術をUnix用として採用し始めている。なお、Gnomeと競合するインターフェースにはKDEがある。CDEは依然としてSolarisのデフォルト環境だが、ユーザーはGnomeを選択するかもしれないと、Sunではコメントしている。
Sunは、Linuxの導入に関して、これまで複雑な経緯を辿ってきたが、オープンソース化の波に乗るための努力は続けており、オープンソース勢がSunと組んでMicrosoftに対抗するというケースも多い。またSunは、いくつかの自社ソフトをオープンソースプロジェクトとしてリリースしており、なかでもOpenOfficeパッケージはMicrosoft Officeに対抗する製品として名高い。
またSunは、Gnomeプロジェクトの支援を続けてきており、同社の技術者がGnomeの多言語サポート機能の確認などにも携わっている。
29日にリリースされた Solarisバージョン9 8/03は、四半期に一度のアップデートを繰り返すSolarisの最新版。Sunでは、Project Orionのサーバソフトウェア商品群でも、この四半期に一度のアップデートを進める計画だという。
最新版のSolarisでは、ファイルシステムが書き直されており、その結果最大で16テラバイトという大容量のデータを扱えるようになった。ただし、1テラバイト以上の大きさがあるファイルの利用はサポートしていない。また、Solaris Live Upgradeのバージョン2.1も搭載されており、稼動中のマシンへの影響を最低限に抑えながらOSをアップデートする機能が加えられている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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