ワイヤレス通信会社の米AT&T Wirelessは、米国内での第3世代(3G)携帯電話ネットワークのサービス開始に関して、同社に出資しているNTTドコモが指定した期限に間に合わせるため、必要な機材を発注したと発表した。
AT&T Wirelessは23日(米国時間)、スウェーデンのEricssonや加Nortel Networksからベースステーションなどの3Gネットワーク機器を購入していると述べた。このベースステーションは、Universal Mobile Telecommunications Service(UMTS)という新たに登場した携帯電話ネットワーク標準をベースとしている。UMTSはW-CDMA(Wideband Code Division Multiple Access:広帯域時分割多元接続)という名でも知られている。
購入契約の金銭的条件は公表されていない。
「われわれはこの契約によって、期限と予算に関するNTTドコモの要求に応えることができる」とAT&T Wireless副社長のEric Updykeは語った。
同社は、2004年12月31日の期限までに、米国の4都市で高速3G商用サービスを開始すると約束している。この期限を守らない場合、同社に出資しているNTTドコモに、同社への投資額約62億ドルを返却しなければならなくなる。
3Gは標準化団体により、携帯電話による384Kbpsインターネットアクセスを提供するものと定義されている。これは現行のAT&T Wirelessのネットワークより約10倍高速だ。
3Gネットワークでは携帯電話の通信許容量が3倍となり、ますます増加する通話時間に対応できるようになることから、世界中の携帯電話サービスプロバイダ各社は3Gネットワークの構築を行なっている。プロバイダ各社は、ダウンロード可能なビデオや仮想プライベートネットワーク(VPN)などの新サービスを提供し、構築コストを回収しようと計画している。
AT&T Wirelessの広報担当、Ritch Blasiによると、同社は最初の商用UMTSサービス提供都市として、これまでにシアトルとサンフランシスコを選んだという。残る2都市については、同社が現在UMTS実験を行なっているサンディエゴとダラスが候補に挙がっている、とBlasiは述べた。
なお日本のNTTドコモ本社からは、 すぐにはコメントが得られなかった。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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