NTTドコモは、米AT&T Wirelessの株式を16%保有しているが、同社は2004年末までに、高速の第3世代「3G」携帯電話サービスを、カリフォルニア州のサンフランシスコおよびサンディエゴ、ワシントン州シアトル、そしてテキサス州ダラスの各市場で展開すると約束している。AT&Tの展開を軌道に乗せるべく、NTTドコモでは、3Gワイヤレス通信技術を活用できる機能を搭載した携帯電話を披露した。
NTTドコモの広報担当、Karen Lurkerは、「米国の消費者に、3Gがいったどんなものであるかをわかってもらいたい」と語った。
NTTドコモが展示しているのは、2102シリーズと呼ばれる製品で、そのうち1機種は既にアジア市場で発売されており、また2機種は米国時間16日に発表されたもの。メーカー各社が製造するこれらの携帯電話は、静止画撮影機能だけでなく、ビデオカメラ機能まで内蔵する。その利用方法の1つとしては、若者が自分のいる場所を両親に証明するためにビデオを送信するといったことが考えられる。新機種には認証機能まである。
Lurkerの話では、AT&T WirelessはNTTドコモが既に展開しているのと同じサービスおよび3Gネットワークを、米国市場で使うという。このネットワークは、W-CDMA(Wideband Code-Division Multiple Access)をベースにした技術を採用しているが、それにより通信会社では、ネットワークインフラをアップグレードすることなく、通信容量を3倍に拡大できる。なお、W-CDMA標準規格は、UMTS(Universal Mobile Telecommunications System)方式という名前でも知られている。
「この標準規格が、できるだけ多くの通信会社に採用してもらえることを期待している。そうなれば、機器の製造コスト削減につながり、国際ローミングが容易になる」( Lurker )
AT&T Wirelessは、2002年に自社の3G製品デビュー計画の縮小を余儀なくされており、同社が3Gネットワークを計画通り構築できなければ、NTTドコモが保有する62億ドル分の自社株式を買い戻さなければならない。
しかしLurkerによると、日本でも現行の第2世代携帯電話が、依然として3G電話機の人気を上回っているという。
いっぽう米国では、次期高速携帯電話ネットワークが802.11gなどのワイヤレス技術(Wi-Fi)と競合している。Wi-Fiは、既存のコンピュータとは相性が良いが、短距離でしか通信できない。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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