ニューヨーク発--日本では、ネットワークのカバー率向上や電話の品質向上により、第3世代(3G)携帯電話の利用が急増している、と日本の携帯電話サービス最大手、NTTドコモの幹部が20日(米国時間)に語った。
NTT DoCoMo USAの最高経営責任者(CEO)小野伸治氏は、ニューヨークで開催中のCeBit America見本市で講演を行い、NTTドコモは2001年に「3G」高速通信技術を立ち上げ、当初は普及が進まなかったものの、「今年始めに・・・爆発的に普及し始めた」と述べている。
小野によると、同社の日本における3G(FOMA)契約ユーザーは、2002年1月時点で5万人だったが、2003年1月には15万人に増え、5月末にはさらに35万人にまで増加したという。
「今年に入って、主な問題を解決した。ネットワークのカバー率は、2003年3月時点で91%に達し、バッテリー稼働時間は200時間以上になった。それに(3G携帯端末の)価格や重量が、2G(第2世代)電話機とほとんど同等になった」(小野)
携帯電話ネットワーク業者は、巨額の金を投じて3G用の無線帯域を購入したものの、サービスはなかなか開始されず、サービスの速度も期待を下回るものだった。一方で、「Wi-Fi」ワイヤレスネットワーク技術が人気を博し、米AT&T Wirelessや米Verizonなどの携帯電話会社でさえも、これを使ったサービスを展開しはじめている。
小野によると、3Gネットワークでは、2Gの約40倍の速さに相当する、毎秒384キロバイトでのデータ転送が可能だ。このスピードなら、教育やビジネス用の動画伝送が改善され、手話の遠隔通信も実現できる。ソニーの新電話機SO505iは、200ドルから250ドルで販売されている、と小野は言う。
新しいネットワーク構築には忍耐が必要だ。日本では、NTTドコモの3Gサービスが黒字化するまでに3年、導入コストを回収する利益が上がるまでには5年かかるだろう、と小野は基調演説の後の記者会見で述べている。
そしてNTTドコモはまもなく、それをもう1度やらねばならなくなる。「4Gは--まだ決定していないが--7年後の2010年頃に実現するかもしれないと思っている」(小野)
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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