米PeopleSoftの顧客顧問委員会は、同社の顧客企業に書簡を送り、Oracleからの敵対的買収に抗戦するPeopleSoftへの支持を求めた。
PeopleSoftのインターナショナル顧客顧問委員会は、世界5100社の同社顧客の声を集めたものとして、同社製品ユーザーに向けた書簡のなかで次のように述べた。「我々ユーザーがPeopleSoftへの支持を示す最も良い方法は、同社が第2四半期の目標を達成するよう力を貸すことだ。もし貴社が6月末までに、Peoplesoftから何らかのライセンスやサービスの購入を予定しているのなら、是非その購入を急いでほしい。これこそが、他のどんな方法にもまして、PeopleSoftに投資し続けることに価値があると信じていることを表明する近道だ」
同委員会のプレジデント、Peg Nicholsonの署名が入ったこの書簡は19日(米国時間)付けで発送されたもの。また、そのなかではOracleのPeopleSoft買収提案、ならびに1株あたり19.50ドルの現金という条件で提示されたその提案をPeopleSoft側が拒否した経緯がまとめられている。なお、24日にOracleのCEO Larry Ellisonは、株式の評価を引き上げる含みを残す発言を行なっている。
「買収後に、PeopleSoft製品の販売およびサポートを行わないとOracleがはっきり述べていることは、経営のためにPeopleSoftのアプリケーションを選んだ企業にとって重大な関心事である」とNicholsonは声明の中で述べている。
「顧問委員会では、PeopleSoftの技術と製品に対して我々が行った投資への脅威を取り除くことが、顧客全員の利害を最もよく守るものと信じ、これを支持し続けるだろう」と、この書簡は締めくくられている。
顧問委員会の書簡に対するOracle側の反応は、同社が先に主張していた、PeopleSoft幹部が顧客の恐怖心を煽る手に出ているとの考えを繰り返すものだった。
「PeopleSoftの経営陣は不必要な警告を顧客に発している。皮肉なことに、彼らのそうした行為が顧客の注意をそらせ、我々のオファーがもたらす明確な便益について考慮することを邪魔している」とOracleの広報担当者、Jennifer Glassは声明のなかで述べた。
Oracleは最近になって、自社による買収が成功した場合には、PeopleSoft製品を少なくとも10年はサポートする意向を示した。但し、それらの製品を積極的に販売することはないという。
25日にOracleは、たとえPeopleSoftとJ.D.Edwardsとの合併が成立した場合でも、なおPeopleSoft買収を検討すると述べている。また、SAPやMicrosoftといった競合他社との戦いに備えて、さらに別の企業買収を行うかもしれないとも語った。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」