全米各州の司法長官は24日(米国時間)、米OracleによるPeopleSoftの総額63億ドルに及ぶ敵対的買収計画について議論するため、電話会議を開催した。この会議をきっかけに、今後同買収に対する反トラスト規制当局の抵抗がさらに強まる可能性がある。
マサチューセッツ、カリフォルニア、テキサスほか数十州の代表者が、この電話会議での議論に参加した。このなかで、参加者の1人は今回の会議を、長期に渡る消耗戦となったMicrosoftの反トラスト法裁判の時の会議と比較した。議論の核心は、OracleとPeopleSoftとの合併が、州あるいは連邦の反トラスト法に違反するか否かだ。この問題は先週、コネティカット州が買収を撤回させるために反トラスト訴訟を提起したと発表した際に言及された。
関係筋によると、各州の司法長官事務所は反トラスト関連の問題で消費者を代表するだけでなく、州の利害を代表する法律事務所としての役割も果たすという。
しかしOracleでは、依然として合併が消費者の利益になると確信している。
Oracleの広報担当Jennifer Glassは、「我々は合併がPeopleSoftの既存顧客全員の利益になると確信している」と述べ、さらに「(合併を)疑問視している州関係者には、各州が抱える問題について議論するために、我々に連絡をとるよう促している」と語った。
各州の反トラスト規制当局者たちが、Oracleの買収計画の検討を直ちに始めたがっているのには、この買収が敵対的性格を帯びていることも多少関係している、と関係筋は語る。
米司法省は30日までに、Oracleに対して、敵対的買収についての情報提供を再度求めるか否かを通知できる。
ある反トラスト専門の弁護士は、コネチカット州がすでに反トラスト訴訟を起こしていることを考えると、司法省が情報提供を請求する可能性が高いと語った。またこの同弁護士は、敵対的買収に関わる企業の大半は司法省から2回目の情報提供請求の通知を受け取ると、数週間以内に同省の質問に答えられるようにあらゆる手をつくす、と指摘した。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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