米PeopleSoftの取締役会は、米Oracleからの買収提案に対して、買収金額が上がったとしてもまだ不十分として、改めてこれを拒否した。
同取締役会はまた、このような企業合併を行おうとしても、「規制当局の審査に時間がかかり、さらに合併の許可が下りない可能性も非常に高い」と主張。PeopleSoftとOracleとは、エンタープライズソフトウェア市場に競合しているが、仮に2社が合併すると、ビジネスソフトウェア市場においてドイツのSAPに次いで第2位になる。
今週の初め、OracleはPeoplesoftへの提示額を51億ドルから63億ドルに引き上げた。PeopleSoftは、今回と基本的には同じ理由で、この提案を正式に拒否している。
OracleによるPeopleSoftの敵対的買収が引き金となり、関係する企業間でいくつもの訴訟が起こった。コネチカット州の検事総長もまた、この買収案は「PeopleSoftが関わる市場において、著しく市場競争を減らすことにより、国や経済にダメージを与え、価格の上昇を引き起こす」として、Oracleを相手取り、訴訟を起こしている。
コネチカット州の検事総長であるRichard Blumenthalは19日(米国時間)、検察当局がOracleの幹部と会見し、OracleのCEOであるLarry Ellisonからの文書を受け取ったと述べた。しかしながら、Oracleからの売り込みは奏功しなかったようだ。
「我々がこれまでに学んだことは何一つとして、独占禁止法を執行しようという我々の決意を弱めてはいない」と、Blumenthalは同日発表した声明のなかで語っている。
その一方で、PeopleSoftはJ.D. Edwardsとの合併案を進めている。同社は最近になってJ.D.Edwardsの買収条件をさらにつり上げた。また、19日には合併のための正式な株式交換を開始した。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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