ブリヂストンが取り組むソーシャルアプリを使ったブランドイメージ戦略

 8月9日にiPhone向けソーシャルアプリ「Drive Link」の提供を開始したブリヂストン。ブランディングのためのプロモーションツールとして過去にも2種類のアプリを配信している。タイヤメーカーという独特の距離感をいかし、アプリを提供することで、ブランドイメージの定着を図る同社の取り組みをブランド推進部宣伝課の山本ひとみ氏に伺った。


ブランド推進部宣伝課の山本ひとみ氏

車に興味のない人も楽しめるドライブアプリ

--アプリの提供はいつごろはじめられたのですか?

 2010年10月にiPad向けにドライブガイドアプリ「DRIVE to…by BRIDGESTONE」(現在は配信終了)を提供したのが最初です。当時テレビや雑誌など既存メディアの視聴者数や読者数が減り、代わりにインターネット利用者が増えている状況で、当社としても何かデジタルデバイスを使ったプロモーションを展開したいという思いがありました。その頃iPadは登場したばかりで話題性があり、新しいツールで新たなチャレンジをしてみようと考えたのです。

--第1弾の反響はいかがでしたか?

 1万ダウンロードを超え、当時のiPad用アプリのダウンロード数からするとある程度の実績が築けたと思います。最高で総合2位までランクインもしましたし、話題性はあったと認識しています。

--第2弾ではスマートフォン用アプリとして2011年6月に「VERBAL×BRIDGESTONE-『DRIVE DJ』」(現在は配信終了)をリリースされましたが、なぜスマートフォンに特化したアプリを展開されることにしたのですか?

  • iOS用アプリ「Drive Link」

 当時iPadは情報感度の高い方が使っているデバイスという認識が弊社にあり、ゆえにターゲットが絞られてしまったと感じていました。スマートフォンは2011年ごろから利用者が増加し始めたので、ターゲットを広げる意味でスマートフォン用アプリを展開しました。

--第3弾のDrive Linkは、ソーシャルを意識したものになっていますね。

 Drive Linkは、一緒に出掛けている仲間同士がアプリを使って、ドライブ中に撮影した写真やコメント、GPSを使った位置情報をミックスして一つのムービーに残せるアプリです。

  • 作成される動画イメージ。テンプレートも用意されている

 一緒にドライブしている人同士が撮った写真をアプリに取り込み、交流しながら一つのコンテンツを作ることに加え、実際に作ったムービーをソーシャルメディアを通じてドライブに参加していなかった人ともシェアできるようにしたことで、ソーシャルに展開できるものにしたことが特徴です。

--今回のアプリはどのような点をポイントに制作されたのでしょう。

 第1弾のDRIVE to…by BRIDGESTONEは、ストレートなドライブガイドアプリとして提供したのですが、第2弾では、より一般的な人たちにアプローチしてドライブの楽しさを感じてもらうため、音楽という切り口を加えました。

 第3弾もドライブ以外の用途でも楽しんでもらえるアプリを目指しました。カメラアプリは現在トレンドの1つですから、それを使ってドライブの楽しい雰囲気をそのまま動画に残せる、という新しい楽しみ方を提案しています。

  • 特設ウェブサイト「Drive Link」

 また記録したドライブコースや作成した動画を共有できる特設ウェブサイトを設置し、DriveLinkユーザー同士がコミュニケーションできる場も用意しました。

 Drive Linkと名付けていますが、もちろん通常の外出時に使用していただいてもいいですし、「今日のランチ」のように日常のひとコマを切り取ってムービーにしていただいても面白いと思います。ドライブに行って使っていただけるとうれしいですが、そのほかにもいろいろな使い方ができるようにしました。

 ただDrive Linkはその特性上、ご自宅が出発地点であるケースが多く、GPSの位置をそのままソーシャルメディア上で公開すると個人情報の流出に繋がってしまうので、住所が表示されないような仕組みを採用しています。

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