相互利用でコワーキングスペースの流動性を高める--「コワーキングビザjp」がスタート

岩本有平 (編集部)2012年05月17日 20時19分

 全国12都道府県26拠点のコワーキングスペースが連携した相互利用プログラム「コワーキングビザjp」が5月17日よりスタートした。

 コワーキングビザjpは、海外でも同様の取り組みがなされているコワーキングスペース間の相互利用プログラム。プログラムに参加するコワーキングスペースの会員(ドロップイン:1日利用のユーザーをのぞく)であれば、各スペースごとに無料利用や料金割引などのサービスが提供される。プログラムに参加するのは東北から沖縄までの26拠点のコワーキングスペース。対象となるユーザー数は500人以上になる見込み。今後は参加スペースを拡大し、年内60拠点の参加を目指す。

 ユーザーの利用条件は、前述の通りプログラム参加スペースの会員であることのほか、Facebookアカウントを持っていること。プログラムを利用する際は、あらかじめFacebookの「Coworking VISA[jp]グループ」に参加し、プログラムを利用する日の前々日までに、その旨を書き込んで予約した上で、利用時にfoursquareかFacebookにて、スペースにチェックインする必要がある。

 半年ほど前から、首都圏を中心に新しいコワーキングスペースは続々と誕生している。そこで課題となりつつあるのが、人材の固定化だ。レンタルオフィスと異なり、スペースごとに「コミュニティ」があり、そこでの交流を通じて創発を促すコワーキングスペースでは、継続的に新しいユーザーが訪れることが重要だ。

 今回のプログラムでは、ユーザー間の流動性を高めることで、ユーザーの利便性向上だけでなく、コミュニティの活性化を狙う。高幡不動にあるコワーキングスペース「ZEN coworking」のオーナーである一般社団法人エッグシェル代表理事の山川順治氏は、「コワーキングは多様性があることが大事で、重要なのは流動性。『こんなのもあった』『こんなことがあった』という気づきがあるだけで、(働き方は)違う。コワーキングで体験できることを通じて、感性を磨いていくというところまでいって欲しい」と語る。現時点での参加スペースは以下の通り。

  • LightningSpot(東京都・渋谷)
  • Connecting the dots(東京都・渋谷)
  • PAX Coworking(東京都・経堂)
  • 下北沢オープンソースcafe(東京都・下北沢)
  • タネマキ(神奈川県・横浜)
  • ZEN Coworking(東京都・高幡不動)
  • MYCAFE(愛知県・名古屋)
  • タスクール(愛知県・名古屋)
  • 東日本橋colormell(東京都・日本橋)
  • コワーキングスペース「絆」(千葉県・浦安)
  • ネコワーキング(東京都・水道橋)
  • オオサカンスペース(大阪市・本町)
  • “cococi” Coworking Space(東京都・仙川)
  • 調布コワーキングスペース&ビジネスサロン「moon37W」(東京都・調布)
  • cafe? IKAGAWA DO(石川県・金沢)
  • カフーツ(兵庫県・神戸)
  • CERO(東京都・秋葉原)
  • Social coworking DEN(長野県・伊那)
  • HanaLab.(長野県・上田)
  • JUSO Coworking(大阪府・十三)
  • JELLY JELLY CAFE(東京都・渋谷)
  • Coworking-Wakakusa(奈良県・奈良)
  • Coworking THINK-A(沖縄県・北中城村)
  • Coworking Space “小脇(Cowaki)”(京都府・京都市)
  • Cology SOUKA(埼玉県・草加)
  • CONNECT TOKYO(東京都・白金台)

5月16日に行われた会見の様子。会見はプログラムに参加する「下北沢オープンソースcafe」で行われた

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