従業員が何らかの問題を抱えている場合、チーム全体の生産性や士気に悪影響を及ぼすおそれがある。そこで本記事では、そういった従業員に手を差し伸べるための方法をいくつか紹介している。
マネージャーにとって最も困難な仕事の1つとして、問題に悩む従業員を立ち直らせるというものがある。その過程では、官僚主義や、法的な問題といったものに行く手を阻まれることも多い。では、マネージャーとして何ができるのだろうか?以下に、役に立ちそうなティップスを5つ紹介する。
筆者はこれまでに、自らの上司を満足させることにしか情熱を傾けないマネージャーを何人も目にしてきている。マネジメント上層部を喜ばせる必要があるという現実は否定しないものの、極端なケースも散見されるのだ。例として、筆者が技術サポート担当者として働いていたデータ入力会社のケースを挙げてみよう。この会社では、データ入力を行う従業員が常に厳しく監視されていた。そして彼らの1時間あたりの入力ペースが低下すると、担当のマネージャーによってすぐさまそのことが記録されるようになっていたのだった。こうすることで、最終的には入力速度の遅い従業員を解雇し、入力速度の速い人材を新たに雇用できるようにしていたわけである。
従業員に対して仕事の遂行を促すことは重要であるものの、筆者はいつも相手の側に立ってものごとを考えるようにしている。従業員は1日のうちの少なくとも3分の1を職場で過ごすため、個人の置かれている状況が仕事中に顔を出すことは避けられないというのが筆者の考えなのである。従業員は病気になることもあれば、離婚や家族の死、金銭的な問題といったストレスの高い状況に直面することもあるはずだ。
筆者の経験から言えば、従業員のある1日、あるいは1週間における仕事ぶりに問題があった場合、そのことを直ちに報告書に記載するよりも、彼らと直接話をした方が好ましい結果を得られるのである。彼らを悩ませている問題が明らかになれば、そういった問題の解決に向けて手を差し伸べることができるかもしれない。実際に筆者は、ある従業員が抱えていた問題を、本人のスケジュールを少し変更するだけで解決したことがある。これは簡単な解決策であったが、その従業員にとっては大きな違いをもたらしたのだった。
こういったアプローチは、相手があなたのことを信頼していなければうまく行かないのはもちろんである。そういった信頼を得るためには、問題を抱えている従業員のことを親身になって考え、従業員の作業が健全なものとなるよう気を遣わなければならない。
問題を抱えている従業員への対処を先延ばしにするというのは、最悪の選択である。あなたが何もしなくても事態が好転するという場合もあるだろう。しかしたいていの場合、事態が悪化する前に問題に対処する方が、ものごとは簡単に運ぶはずだ。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス