ヤフーとグーグル提携で検索業界はどうなる?

2010年7月27日 15時50分

 日本最大手のポータルサイト「Yahoo! JAPAN」がGoogleの検索エンジンと検索連動型広告配信システムを採用することを発表しました。

 ネットレイティングスの調査によれば、4月の日本の主要検索サービスの利用者総数は5205万人で、このうち4223万人(81.1%)がYahoo検索を利用しているそうです。一方Google検索は2923万人で56.2%でした。

 両社の提携が実現すれば、日本の検索サービスの大部分をGoogleの技術が占めることになります。検索業界はどのような影響を受けるのでしょうか。


  • 松永 エリック・匡史
    松永 エリック・匡史さん (メディア戦略コンサルタント)
    マスコミは騒ぎすぎ。ちょっと勘違いしてるかもしれませんね。表面的に大きな市場の変化はありません。今回の提携は検索エンジンと検索結果と広告のマッチングをするプログラムの部分。サービスを実行するためのインフラですね。検索エンジンや広告のマッチングをする仕組み自体がYahooのビジネスの本流ではありませんので特にビジネスに関しての変化はありません。そもそも2000年にはYahooもGoogleの検索エンジンを使っていた時期ありましたし。

    検索エンジンや広告マッチングのシステム自体はGoogleの技術の粋を集めた部分ではありますが、これ自体がGoogleにとっての収益主体という訳ではありません。この仕組みを活用した広告収入で儲けている訳です。今回はYahooにとっても、言ってみればYahooが検索エンジンと広告マッチングのシステムををアウトソースしたと考えるのが正しいでしょう。

    ただし、最初に表面的に変化はありませんと言ったのは、今回の提携で個人の検索情報がさらにGoogleのものとなり、貴重な情報源が増えたのは確か。Googleに情報がこれ以上集まるのは危険だなあと思う今日この頃。別の意味で規制かけないとまずいのではと思ったりもします。情報こそが価値の時代ですから。
    2010-07-28 08:57:13

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