Microsoftのモバイルコミュニケーション部門シニアバイスプレジデントであるAndy Lees氏は、自社でハードウェアを製造するのではなく、携帯電話メーカーへソフトウェアを販売するMicrosoftの戦略を疑問視したことがある点を15日の記者会見で認めた。
「われわれは過去1年半から2年の間に、さまざまな異なる選択肢を検討した。時には自社で独自の携帯電話を製造することまで考慮した」と、Lees氏は語っている。
しかしながら、Microsoftは結局のところ、パートナー企業と連携することがより一層の価値を生み出すと判断したとLees氏は明らかにしている。
つまり、同社は、よりハードウェアの一貫性が求められていることを認め、LGやサムスン、HTC、Sony Ericssonや他のハードウェアメーカーと密接に協力して、各デバイスで確実に共通性が維持されるようにしていく計画である。たとえば、Microsoftは、携帯電話のスクリーンサイズに関してパートナーグループ間で標準的な仕様を定めている。また、各デバイスに同種のンサ技術が採用されるように求められてもいる。
さらに、携帯電話キャリアパートナーとの協力を通じて、より一貫したサービス提供を確保している。
開発者の観点からすれば、これは非常に良い知らせである。しかしながら、提供製品の差別化を目指そうとする際に、メーカーやキャリアには制限が課されてしまうようにも思える。そして、すでに他社製品との差別化を打ち出すために多大の努力を強いられている携帯電話メーカーが、こうしたMicrosoftの要求にどのように応じていくのかも定かではない。
14日に当地で開催されたプレスイベントにおいて、Sony EricssonのCEOは、最終的にはOSに依存しない提供方針の採用を計画しており、Sony Ericssonが独自のルック&フィールをデザインしたユーザーインターフェースを消費者に提供していきたいと語ったところである。
MicrosoftのCEOのSteve Ballmer氏は、Windows Phone 7が、同OSを採用するデバイスやサービス向けに、より厳格な一連の基準を定めるものとなり、結果としてはパートナーからの一層の革新性へつながるものになると強調した。
Ballmer氏は「レベルを高めつつ、パートナーにユニークな機能を搭載するチャンスを差し伸べるモデルが必要とされていた。皆に一層の大きなチャンスが与えられることになるだろう。そして、振り返って考えてみるならば、皆が低レベルのユーザーインターフェースから再設計を進めていた時よりも、より高度な基盤から開発に取り組むほうが、さらなる多様性と革新性が実現することに気づく時が来るだろう」と述べた。
Windows Phone 7を搭載する携帯電話は、2010年のホリデーショッピングシーズンに合わせて市場に投入される予定であることも、Ballmer氏は明らかにした。また、同氏は、AT&TおよびOrangeがスペシャルキャリアパートナーに選ばれたとも語っている。Microsoftは、米国内の4大キャリアネットワークのすべてで、Windows Phone 7対応のデバイスを提供する計画である。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。原文へ
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