MM総研は10月19日、2006年度上期(4〜9月)の国内携帯電話出荷状況を調査し、結果を発表した。
MM総研では、au向けメーカーが総じて好調だったこと、NTTドコモへの依存度が高いメーカーがシェアを落としたこと、ソフトバンクモバイル向け端末で独走するシャープが好調だったことを、2006年度上期の特徴としている。
また、ナンバーポータビリティ制度の影響について、手数料および事業者の囲い込み施策が歯止めをかけたとし、今後半年間の利用者はパーセンテージにして1桁台に落ち着く見通しで、出荷台数全体は、2006年度は前年を上回るものの5000万台には到達せず、2007年度以降に5000万台市場への回復があると予想した。
調査結果によると、2006年上期の総出荷台数は前年同期比4.4%増の2223万台で、2005年度上期から3期連続のプラス成長となった。出荷台数シェアをみると、1位シャープ、2位東芝、3位NEC、4位パナソニックモバイル、5位富士通、6位三洋電機、7位ソニー・エリクソン、以降その他が続く。
2005年度上期(4〜9月)にシェア1位となったシャープは、2005年度下期(10月〜2006年3月)に3位に転落したものの、2006年度上期は再びシェア1位に返り咲き、2位との差を7ポイント引き離した。
MM総研の調査で過去4位が最高だった東芝は、他社の凋落に影響される形で2位の座を獲得。NECは2005年度下期の2位から3位に転落し、2005年度下期に1位だったパナソニックは、NECと僅差ながら4位へと転落した。
この結果についてMM総研では、NTTドコモの調達量減少を受け、NTTドコモ向けの比率が高いNEC、パナソニック、三菱電機といったメーカーが軒並みシェアを落としたと分析している。
また、5位の富士通に僅差で迫る6位の三洋電機は、前年同期比30.3%増。MM総研では、NTTドコモ向けのGPS機能付きキッズケータイSA800iに加え、SA702iが加わり機種数が増加したこと、au向けの端末機種数が4機種となり、それぞれが一定のヒット商品となったことを要因としている。
7位のソニー・エリクソンは、au向け端末に加えてNTTドコモ向けのFOMA端末も投入。前年同期比27.3%増でシェアを1.5ポイント上げ、5位の富士通、6位の三洋電機とシェアを争っている。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」