IDC Japanは3月13日、2005年と2005年第4四半期における国内携帯電話市場規模、および同市場の今後の見通しを発表した。
調査によると、2005年通年の国内出荷台数は、前年比0.5%増の4432万台となった。ユーザーの買い控えや、新規端末投入の遅れなどもあったが、第4四半期に3G端末出荷が好調に推移したことで、微増ながらも2年ぶりのプラス成長となった。また、2005年における端末ベンダー別出荷台数シェアでは、パナソニックとNEC、シャープの上位3社が1.0%以内の僅差で並ぶ結果となった。
2005年第4四半期の国内出荷台数では、好調だった12月実績を反映して、前年同期比7.1%増の1163万台となり、3四半期ぶりのプラス成長を記録した。このプラス成長の主要因としては、NTTドコモの最新3G機種FOMA902iシリーズが順調な滑り出しを見せ、市場全体を押し上げたことが挙げられる。
第4四半期における端末ベンダー別シェアにおいては、ドコモ向けFOMA端末市場において幅広い人気を得ていたパナソニック・モバイルが首位の座に返り咲いた。また、新規端末を含め、ドコモ、ボーダフォン向けにバランス良く3G端末を供給しているシャープが第2位、次いでNECが第3位にランクインしている。
方式別による出荷台数推移では、低利用ユーザー層向けに低価格端末が出荷されたこともあって大幅な上昇は見られなかったものの、3G端末占有率は80%超を記録しており、2006年には90%前後にまで上昇する可能性が高いとIDCではみている。
2006年の見通しについて、IDC Japanコミュニケーションズシニアマーケットアナリスト木村融人氏は「前半は、春モデルを中心として買い替え需要が好調に推移する。また後半には番号ポータビリティ制度導入により、5.0%以上のプラス成長が期待できる」と予想する。またベンダー間でのシェア変動に関しては「上位ベンダー間の混戦状況は今後も続く可能性が高い」とコメントしている。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス