Nvidiaは米国時間2月13日、ハイエンド携帯電話向けに最新の画像処理プロセッサ「GoForce 5500」を公開した。同プロセッサは、10Mピクセルの写真撮影や高解像度映像のデコードに対応するなど、携帯電話を強力なハンドヘルド型エンターテイメントデバイスにまた一歩近づけるものとなっている。
同社は、バルセロナで開催中の3GSM World Congressで、GoForce 5500を大々的に売り込んでいる。Nvidiaは、強力なPC用画像処理プロセッサで有名だが、数年前から携帯電話や携帯端末上でのシャープな画像表示にも取り組んできた。同社の広報担当Derek Perezによると、同社は、携帯電話向けに単体のグラフィックチップを販売したり、他のチップメーカーにグラフィックス技術をライセンス提供していたりするという。
コスト削減を目指す携帯端末メーカーは、画像や音声通話などの基本的なアプリケーションを処理できるオールインワンタイプのチップを採用する傾向にある。GoForce 5500のようなチップは、映画鑑賞、PCスタイルのビデオゲーム、デジタルテレビ放送の受信などが可能な高級電話機用となっている。
電話機メーカーや携帯通信事業者らは、高帯域幅ワイヤレスネットワークの維持コスト負担に役立つとの考えからモバイルゲームに期待しているが、ユーザーの関心はさほど集められていない。Nokiaのゲーム端末「N-Gage」も大きな注目を集めているものの、同社の期待ほど売れてはいない。ただし、電話機の処理能力向上に合わせて、リリースされるタイトルは増えている。
Nvidiaの新チップは、id Softwareをはじめとする主要ゲームデベロッパーからの支持を獲得している。同社は3GSM会場で、GoForce 5500搭載電話機版「Quake III」のデモを行う。
GoForce 5500では、2003年に初公開されたハンドヘルド端末用グラフィックチップのGoForceシリーズにh.264コーデックと外部スタックSRAMチップのサポートを新たに追加している。これにより、電話機メーカー各社は画面解像度を1024×768に拡大でき、最大10Mピクセルの写真を連写できるようになる。
強力なモバイルアプリケーションで常に心配されるバッテリ寿命について、Nvidiaは、前モデルに比べて、GoForce 5500ではエンターテイメントアプリケーションや音声通話による電力消費量を低減したと述べている。
Nvidiaでは、2006年の第4四半期の年末商戦までに電話機メーカー各社がGoForce 5500を搭載した新システムをリリースしてくるだろうと予想している。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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