メモリ:
これも互角にみえるが、ソニーのほうが若干不利かも知れない。Xbox 360に使われているのは、512MバイトのGDDR(Graphics Double Data Rate)メモリで、ゲームのような負荷の高いグラフィック処理を行うために設計されたもの。それに対して、PS3には256MバイトのGDDR 3メモリ(700MHz)と256MバイトのXDRメモリが使われることになっている。Semico ResearchのBob Merrittによると、2006年にはどちらのタイプのメモリもふつうのDDR2に対して100%のプレミアムが上乗せされた価格になり、翌年にはこのプレミアムが50%まで下がると仮定してほぼ間違いないという。現在、DDR2メモリは256Mビットあたりの単価が約2.46ドルで販売されていることから、512MバイトのGDDRの価格は約79ドルという計算になる(8ビット=1バイトで、2.46ドルx2x2x8=78.72)。
また、iSuppiでは65ドル、Merrill Lynchのほうは50ドルと見積もっていることから、3社の平均値は65ドルとなる。
ただし、XDRの価格はGDDRほど急速に下がらない可能性があり(GDDRの方が幅広く利用されているため)、この点が唯一の変数になる。Rambusに支払うロイヤリティの金額は明らかになっていない。
なお、PS3とXbox 360はいずれもSamsung製メモリを採用する。
ハードディスク:
Xbox 360のプレミアムバージョン(399ドル)には着脱可能な20Gバイトのハードディスクが付属している。ソニーもPS3用の着脱式ハードディスクを提供する予定だが、まだその仕様は固まっていない。そして、ここでも両者は引き分けだろう。ちなみに、20Gバイトのハードディスクは約40ドル(卸売価格)といったところだ。
その他:
電源やシャーシ、無線接続用チップ類などはすべてが台湾や中国の同じ(あるいはよく似た状況にある)メーカーから供給されるため、コストも同じだろう。その他に分類されるパーツのコストについては、iSuppliが約165ドル、Merrill Lynchが100ドルと見積もっているので、平均は130ドルとしておこう。
総計:
安く見積もってCellプロセッサを150ドル、Blu-ray対応ドライブを200ドルと仮定した場合、PS3の原材料コストは700ドルになる。また、チップのコストを230ドル、ドライブのコストを300ドルと見積もると、合計額は880ドルになる。2つの平均値は790ドルだ。一方、さまざまな分析を元に算定したXbox 360の原価の平均推定額は476ドル。なお、iSuppliの推定ではXbox 360の原価は525ドルとなっている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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