将来をにらんで
一部のデバイスメーカーがAppleの決めたロイヤリティについてとやかく言ったとしても、現在製造しているアクセサリが今後登場するiPodとも互換性を持つことが分かれば多少は安心感があるだろう。
Appleは現行の「Made for iPod」プログラムの一環として、各デバイスが今後登場するiPodの各モデルに物理的に対応できることを保証すると、Schillerは語っている。アクセサリメーカー各社は、自社の製品にiPod用の標準コネクタを採用することで、今後登場するiPodにもその製品を対応させることができる。Appleはさらに、このユニバーサルコネクタに対応した製品すべてに対応するアダプタをiPodに同梱することも約束していた(Appleは、先ごろ発表したiPod Nanoにこのようなアダプタを同梱している)
「さまざまなサイズや形状のiPodと接続可能なデバイスを設計したいとの要望があるなら、われわれが責任を持って標準のドックコネクタを用意し、iPodに同梱していく」(Schiller)
アクセサリメーカー各社にとっては、自分たちが無視されないと分かるだけでも価値がある。各社は一般的に、Appleの次の計画がはっきりしないまま製品を製造しなくてはならない。Apple関連のアクセサリ市場は以前から旨みがあったが、メーカー各社はAppleの方針転換によって同社に出し抜かれる可能性があることも知った。多くの企業は、その教訓をiMacで最初に学んだ。Appleが新しいカラーのモデルを出すと、先行モデルに合わせてつくられたアクセサリはすべて流行遅れになってしまっていた。
BelkinのプロダクトマネジャーRandall Stowasserは、「将来iPodを購入しても互換性が保たれることをエンドユーザーに保証できる」と語っている。
消費者にとっては、継続的な対応もますます重要になっている。なかには、最高で400ドル近くもするアクセサリにお金をつぎ込むユーザーもいるのだ。
消費者もハードウェアメーカーも、このような保証を得られないことの代償を身をもって学んでいる。最新のiPod nanoとビデオ対応iPodには、いままでヘッドフォンジャックのそばにあった小型コネクタがなくなっており、そのため人気の高いリモコンやワイヤレストランスミッタといった膨大な数のアクセサリが使えなくなってしまった。
しかし、このポートを排除したことで、Appleはドックコネクタとの接続の重要性を一段と高めることになった。
Digital Lifestyle OutfittersバイスプレジデントのAndrew Greenは、「これが王国へとつながっている。これがなければ全く何もできない。これまでは2つあるオプションの1つに過ぎなかったが、今はこれが唯一のオプションになった」と語っている。同社はiPod用アドオンを専門に取り扱い、「Made for iPod」プログラムにも参加している。
Greenによると、同氏の会社はiPodのドックコネクタに接続する製品だけを開発してきたという。
「これまでの努力が報われることになる」と同氏は語った。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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